九州に出かけるチャンスがありましたので、新たな温泉にチャレンジ。福岡県は温泉が多くない土地らしいのですが、その中で貴重な存在の二日市温泉。福岡市のお隣りの筑紫野市。九州自動車道の筑紫野ICを出るとすぐ近く。案内標識もしっかりしています。事前に調べた「二日市温泉入口」の交差点は一方通行で進入できず、次の交差点で右折。でも、全然問題ありません。
現地が近づくと、通りの両側に柳の木や温泉ののぼりが連なり、温泉地らしい雰囲気に。目的の博多湯はすぐ分かりました。博多湯の向かいには御前湯。2つの温泉施設が道路を挟んで向かい合っています。遠方から市街地の温泉地に行くときの一番の気掛かりは駐車スペース。博多湯にも御前湯にも専用の駐車場はありません。
事前に電話で確認したところ、「御前湯の前に有料駐車場があります。少し歩いていただければ市営の駐車場もあります」。十分空いていたので、御前湯の前、つまり博多湯の横の有料駐車場にランクルを入れました。【画像下左】いわゆる街中の無人駐車場。発券機でチケットを受け取り、清算するとバーが上がるあれです。20台余りのスペース。御前湯の前には「市営有料駐車場御案内」の看板。【画像下右】高速道路の高架下が駐車場らしいです。
せっかくですから、2つとも入りましょう。まずは御前湯。こちらは市営の銭湯。本当に銭湯です。大きな浴槽の底には複数の吸入口。「加温」「循環」「塩素」の掲示。流れ込んでいるお湯には若干の塩素臭。でも、身体や頭を洗うには最適。洗い場も充実。200円は市営ならではの価格。そのせいか、お客さんも多くて大繁盛。上質の温泉に入る前に汗を流して身体を清めましょう。
御前湯を出たその足で道路を渡り、待望の博多湯へ。あれっ、何か予想と違うなあ。情報誌によると、年季が入った施設で、かなりの覚悟が必要というイメージだったのに……。小奇麗で真新しい。どうやら改装して間がない様子。料金も事前情報より高い。といっても300円は格安。半地下の浴室に降りて行くと、そう広くない浴室にかけ流しの浴槽が1つ。硫化水素臭をはっきり確認できます。ほお、うれしくなりますね。
【博多湯パンフより】
温泉情報誌『まっとうな温泉』119ページによれば、この博多湯のお湯のかぐわしさは湯田温泉の山水園に匹敵するとの評価。そうかもしれませんね。しかもこの低料金。コストパフォーマンスは山水園をしのぎます。なによりかけ流しがすばらしい。洗い場がないと思っていましたが、設備は揃っていました。同業に向かい合っていながら、100円アップの料金設定がうまく機能している印象。お客さんはそんなに多くありません。殺到するとお湯の質が落ちますからね。
お湯から上がって受付でお話を伺いました。改装したのは1年半前。例によって、「源泉地はどこですか」。「ここです」と指先は受付カウンター。「えっ、この下なのですか」。そんなはずないでしょうという表情で「いえ、この敷地内です」「敷地のどのあたりですか」「あちらの角です」「外から確認できますか」「いえ、外からは分からないようにしています。持って行かれることがありますから」。
パンフレットでは「源泉かけ流し」をウリにしています。以前の温泉騒動をきっかけに、ホンモノ温泉指向の経営戦略を明確に打ち出した、というところでしょうか。200円の循環式銭湯と300円の源泉かけ流し、どちらが支持されるのか、今後の動向が気になるところです。