原鶴温泉の温泉街から外れて筑後川を渡り、道なりに進んでいると何やら怪しげな大きな建物を発見。工場跡地かと思いきや、色あせた大きな看板に「温泉」の文字。徐行しつつ、目を凝らしてよく見ると「大ジャングル温泉」。ほお、ジャングル温泉って、私が子供の頃あったあれかな。でも、もうそんな時代じゃないし、外観からしてもとっくに廃業しているかもね。
でも、気になったら確認しましょう。「咸生閣」の名前を頼りに電話を入れてみました。「ジャングル温泉に入浴できますか」「はい。大人350円です」。ちゃんと営業している模様。怖いもの見たさも手伝って、寄り道の入湯を決定。隣接の建物がフロントのある宿泊施設。内部は「昭和」を感じさせる設備や内装。「温泉はその突き当たりです」の案内に従って、気になる「大ジャングル温泉」へ。
おおっ、という第一印象。天井の高い広い空間に樹木が枝をのばし、複数の浴槽が点在する浴場。「ジャングル」というほど樹木が密集しているわけでもありません。床のあちこちに枯葉が散らばっています。掃除が不十分というよりも、ま、樹木があるので当然でしょうかね。すでにお役御免になった浴槽や、かつて滝だったと思わせる放置された石組みなども。鄙びた感じは、それなりに朽ち行くものの味わいすら感じさせます。
「昭和」の生き残り施設というだけでは、わざわざご紹介するほどのことはないかもしれません。問題は泉質。ややぬるめの温度にアルカリ泉らしいヌメリ感。安心してずっと入っていたい気にさせるやさしい泉質が好印象です。露天とも異質なこの大空間にこの泉質。ちょっとお気に入りですね。人間もそうですが、温泉も外観や見た目に囚われていると、本質を見損なってしまいますよね。
