別府の志高湖キャンプ場から長湯温泉に向かう道は、人の車に便乗していることもあって、何度通ってもよく分かりません。とにかく断崖のくねくね道と田んぼの中の道が続きます。いわゆる長湯温泉の温泉街をバイパスで通過し、さらに上流へ。温泉街から離れ、人家がまばらになった頃に「郷の湯」の看板。【画像左】ここが郷の湯旅館の入口。
 
 
    
 
 
 田んぼの間を下って行くと小川に異様な景色。明らかに周囲の植生とは異質な黄褐色の堆積物。【画像右】温泉好きなら、それが温泉成分の析出物であることはすぐに分かります。おお〜っ!思わず声を上げてしまいました。これから入浴するお風呂への期待感が高まります。いくつかある建物の一番奥の広場が駐車場。
 
 
 
 
 浴室は「郷の湯旅館」の宿泊棟とは別の建物。先程、小川に温泉成分が流れ出ていた建物がそれ。入口に解説などの掲示がいくつも。【画像上】たまたまお出迎えいただいたご主人に入浴料を支払って、いざ浴室へ。わくわく。ドキドキ。暖簾をくぐって引戸を開けると、そこにはいままで見たこともない湯船が……。
 
 湯船全体が温泉成分の析出物で被われ、まるで析出物で湯船が形作られているかのようです。もちろん掛け流しですから、その析出物は床面にも。こんな景色はどこかで見たような……。そうそう、山口県の秋芳洞!鍾乳洞の石灰分の代わりに温泉成分というわけ。黄褐色のお湯に入って壁面に触ると、析出したばかりのその成分は柔らく、簡単に剥がれ落ちます。新鮮そのものという印象。すばらしい!
 

 

 
 
 お風呂上りにご主人のお話を伺いました。テレビ番組で紹介されたこともあって、最近、炭酸泉の長湯温泉の知名度がアップ。しかし、温泉街が観光地化しつつあるのが嘆かわしいとか。「ミーハーの行くところ」とも。まあ、確かにミーハーの観光客はこの「郷の湯」には来ないでしょうね。しかし、温泉通にはたまらない魅力のある温泉に違いありません。