鉄輪から明礬に向かう国道500号線の途中、「鶴見霊園」の看板を左に入ります。道なりに上って行き、高速道の下をくぐると、そこはまさに「鶴見霊園」。傾斜地に展開する広大な墓地。区画化された敷地に多数の墓石が並んでいます。入口には門柱もあり、ここから先は私有地。えっ、勝手に入っていいの? 温泉好きへのご好意で開放されているとか。
ご好意に感謝しつつ、墓地内の側道をさらに進みます。終点が鶴の湯への入口。一応車の旋回スペースはありますが、駐車用のスペースがあるわけではありません。他の方の迷惑にならないように注意して路肩に車を駐車。もちろん霊園の駐車場に車を置いて歩いてもOKです。
霊園の終点からは徒歩。よく踏まれた山道は、鶴の湯に通う人が少なくないことを示しています。小道のそばを流れる溝の底が白くなっているのが印象的。硫黄の成分が析出して沈殿しているからです。雨上がりの直後だったこともあり、山にはガスがかかって前方がよく見えませんが、すぐに小屋の影が見えてきました。
鶴の湯は気まぐれです。降雨の少ない年は、源泉の湧出量が減少して入湯できないこともあります。おっ、きょうは人影もなく一人占めできるぞ、とルンルンで向かったところお湯がなかった、というトホホな体験もできます。(笑)人気の露天風呂ですから、曜日や時間帯によっては人が多くてのんびりできないこともまれではありません。今回は雨上がり直後ということもあって、先客はなし。
脱衣小屋で服を脱いで早速お湯へ。入湯の礼儀として、まず一番下流で掛け湯をして身体をきれいにすることが大切。いきなり入ろうとすると先客から注意を受けることもありますよ。温泉通の方はそれくらい本気です。もちろん先客があれば挨拶は必須。ま、堅苦しく考えることはありません。普通に。
お湯は3つの部分に分かれています。最も下流に足湯の座席。ここに掛け湯の洗面器があります。中央が比較的快適な温度の浴槽。そして一番上流にもう1つ浴槽。源泉の湧出場所に近く、お湯はかなりの高温。上の浴槽で適度に温度が下がって下の浴槽で快適に入浴できるという仕組みです。同様の二槽方式は別府の町湯でよく見かけます。
【画像左】上流から下流を望む。画像の手前左の奥で源泉が湧出しています。
【画像右】下流から源泉方向を望む。源泉の背後は別府の山々。
鶴の湯は、あまりに有名でしかもアクセスもよく、いわゆる「秘湯」ではありません。管理人が常駐しているわけでもなく、もちろん24時間、無料。基本的にすべて自己責任。それなのに、この行き届いた管理には敬服しますね。地元の方のボランティアなのでしょうか。訪れるたびに、脱衣小屋や浴槽のあちこちに手が入っているのがわかります。
どうしてそこまで……。その理由は明白。この上質な硫黄泉の泉質。自然の賜物を大切にしたいという強い思いがあるからですよ。私など、この賜物を享受するばかりで、維持管理の積極的な活動はできませんが、せめてご迷惑にならないようにしましょう。あ、そうそう、帰りには街中のお店でお土産も買いましょうね。(笑)
鶴の湯一人占め!
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