温泉街から離れたところにあるので、場所が分かりにくいかもしれません。やや小振りの「山水園入口」の看板を目印に、メインストリートの「泉都町」の信号から小さな路地に入りますが、私は最初、うっかり通り過ぎてしまいました。狭い通りの先に広いスペースが開けていて、とても大きな山水園の看板が目に入ります。一瞬、「おっ、この建物か」と見間違うほど。【画像左】
現在のメインストリートが整備される前は、おそらくこちらにメインストリートがあったのかもしれません。ここからさらに看板の矢印方向の狭い道に入ります。神社の小高い丘を左手に、田んぼの横を進むと、前方に大きな庭のある日本建築の建物にたどり着きます。これが山水園。【画像右】 「翠山の湯」「庭園レストラン臨水」「駐車場」などの看板があります。
山水園は、温泉街から外れた静かな場所にポツンとあります。それもそのはず、わずか14室だけという純和風木造2階建ての施設には、森林浴もできる数千坪の広大な庭園があるからです。元々は大正時代に建てられた別荘。昭和の初めに旅館として営業を始めたのだとか。なあるほど。宿泊料金もさることながら、宿泊しても贅沢すぎて落ち着かないかもしれませんね。
お目当てはこの宿泊施設の浴場ではありません。そこは宿泊者専用。山水園には露天を備えた付帯温泉施設があります。翠山の湯。こちらは外湯ですから入浴だけでもOK。山水園の入口を通り過ぎてさらに先へ進むと、駐車場の傍らに建物があります。「源泉100%」の看板に期待が膨らむ。建物自体はそんなに大きいわけでもなく、むしろこじんまりした感じ。
発券機で入浴券を購入してカウンターに渡し、靴入れのカギと交換に脱衣ロッカーのカギを受け取る。言われた通りに奥へと進み、脱衣場の引戸を開けると、ほんのり硫化水素の香り。「おっ、これこれ、この香り」。独り言をつぶやきながら思わずニンマリ。浴室にはメインの浴槽のほかに、ジェットバス、サウナ、水風呂など。洗い場はたしか6人分ほどだったかな。浴室全体もそんなに広くはない。
メインの浴槽は、湯口からお湯が注がれ縁から溢れるかけ流し。お湯をすくって香りを確認。素人にもそれと分かる硫化水素臭。浴槽の中も周囲もきれいで清潔。手入れが行き届いている感じ。しかし、もう一方のジェットバスは、溢れるお湯もなく、おそらく循環かもしれません。そういえば湯口もなかった。屋外に出ると、こじんまりした正方形の露天風呂。ここもかけ流し。季節柄、周囲の落葉樹はまるはだか。おそらく新緑や紅葉の季節はさぞ美しいのでしょう。ちょっと残念。また来るかな。
お風呂から出て、周辺を散策。お目当てはもちろん源泉。「自家源泉」というからには敷地内のどこかに源泉があるはずです。見回していると、ボコボコ音がして蒸気の出ている場所を発見。駐車場から山水園の敷地の端を見下ろしたところ。これか。確証を得たいので、思い切ってそばの方に尋ねてみました。草刈の職人さんにあれこれ指示を出していらっしゃったので、ひょっとするとオーナーさんかも。
「これが源泉ですか」。なんだこいつ、という視線が返る。ややあって「源泉はいくつもある」とややぶっきら棒。ここで引いてはいけないと、「これも源泉ですよね」と食い下がる。「そう」。ほっ、何とか確証が得られた。カメラを抱えてうろつき回っていたので、怪しいやつと思われたのでしょうか。
入浴のみで1600円は、食事付を除いてこれまでの最高額。ただし、この金額にはちょっとしたウラがあって、カウンターに入浴券を渡すとロッカーのカギといっしょに「入浴割引券」がもらえます。パンフレットによると、併設の庭園レストランで昼食をしても割引券がもらえるらしいです。帰宅して奥さまに料金の話をすると呆れていました。入浴料が高いか安いか、そんなことは温泉の本質とは関係ないんだぜ、ブツブツ……。かくして、家族の賛同も得られぬまま、温泉の本質探求は続くのでした。あは。(2006/03/08)
最初の訪問が春先のまだ肌寒い時期だったので、違う季節にもう一度と思っていました。まだ夏の暑さの残る9月上旬。高額の入浴料に呆れていた奥さまもお誘いし、昼食も兼ねて訪問。山水園には「レストラン臨水」もあり、宿泊なしで食事もできます。ただ、お風呂と同様、料金設定はかなり高め。それなりに趣向はありますが、かき揚げうどん、天ぷらそばがいずれも1,100円。窓から山水園の庭園が望めます。
レジで支払いをすると、お風呂の割引券。あれ、前回は200円引だけでしたが、今回は平日500円引、土日祝日200円引。へえ〜、平日1,100円というわけですね。でも、まあ、まだ……。食事の支払いを済ませて、早速お隣りの「翠山の湯」。初回の感動を思い出しつつ浴室へ。ん?なんか感じが違うなあ。前回のように、脱衣場にまで満ち溢れていた硫化水素臭が感じられません。あれれ。浴室を観察すると、窓が開いて換気扇がブンブン。夏場はこういうものなのでしょうかね。
これじゃ普通だぜ、とやや失望しつつ、浴室の撮影の準備。念のため確認すると、露天風呂に先客が1名。ま、失礼がないように待ちましょう。湯口のお湯の香りを楽しみつつ、しばし入浴。先客があがられたのを確認して撮影開始。右手前のかかり湯、その先の浴槽が、ともにかけ流しです。【画像左】 屋外の露天風呂はこんな感じ。もちろんこれもかけ流し。【画像右】 木々の茂り方が明らかに前回とは違います。
セルフタイマーを使って、露天風呂に入浴した自分自身の撮影に挑戦。でも、これは失敗。公開するわけにはいきません。ボカシもしくはモザイクの処理が必要。(^^; 郡司勇氏のご苦労、撮影のノウハウの完成度の高さが分かりました。ところで、先般高額の料金に呆れていた奥さまは、アルカリ泉のスベスベ感にご満悦の様子。ふう〜ん、自分も入浴する場合には料金はそんなに気にならないってことでしょうかね。女心は微妙だぜえ。(2006/09/18)