湯免温泉といえば、湯免ふれあいセンター。露天風呂は、広くはないものの、ヌル湯加減が気持ちよく、家族連れで何度も訪問。それなりに好評。このふれあいセンターの向かいに大衆浴場があるのは知っていました。でも、施設の外観におじけづいて一度も入ったことがありませんでした。それが湯免観光ホテルの外湯。ホテルにはもちろん内湯がありますが、併設で外湯もあるのです。この外湯に挑戦。
 
 
 
 
 国道9号線から湯免温泉に向かう交差点に大きなゲート。【画像上】逆光で「湯免温泉」の文字がよく分かりませんね。(^^; ここから道なりに進むと、ほどなく湯免観光ホテルが目の前に現れます。屋上や壁面の「湯免温泉」の文字ですぐそれと分かります。そこを左折すると湯免ふれあいセンターの広い駐車場とその施設。しかし、今回は右折してホテル側へ。左手の玄関に行かないで、建物の右端、「大衆浴場入口」の赤い看板方向へ。
 
 実はこれまでこの看板に恐れをなしていました。「大衆浴場」のイメージもさることながら、折れ曲がって奥の方を指し示す矢印が不気味でした。この狭い隙間を通って奥へ入っていくのかなあ。この先はいったいどうなっているのだろう。近づかないに越したことはない……。【画像下】でも、心配することなどありません。入口は奥ではなくてこの看板の横。右隣りの独立した建物が浴場であることもすぐに分かりました。
 
 
 
 
 駐車しようとさらに右奥に進むとページトップのような浴場の外観が現れます。ほお〜。確かにくたびれてボロボロ(失礼!)ですが、よく見ると、上屋根の窓枠のアールや緩急の効いた屋根勾配、さらに石の貼られた壁面など、当初はかなりモダンでオシャレな建築だったのではないでしょうか。そんな感じがします。
 
 受付の奥から横に出て、すいたを敷いた短い渡り廊下を通って浴場の建物へ。現状の施設では、間違っても豪華風指向の家族を連れて来ることはできないでしょう。お父さんが嫌われてしまいます。しかし、温泉の本質は建物ではなくてお湯の質です。浴場内は一面のガラス窓のおかげでとても明るい。浴槽の形がまたオシャレ。アールの効いたL字型。【画像下左】「すみませ〜ん。1枚撮らせてくださあ〜い」。裸のままカメラを構えてパチリ。
 
 この浴槽には湯口が見当たりません。しかし、お湯が溢れ続けるかけ流し。よく観察すると、底の排水口と並んで浴槽の壁面に注湯口を発見。【画像下右】手を当てると熱いお湯が流入しています。底からお湯をすくってみましたが、香りは感じられません。この種の給湯システムでは味覚チェックにまだ抵抗感がありますね。分析表によると、お湯は配湯施設による混合泉。追加事項には「加温」。
 
 
    
 
 
 湯上り後、期待薄と思いつつも受付のおばさまに源泉地を確認。というのも、本当にご近所の普通のおばさんという感じでしたから。しかし予想に反して成果は十分。源泉の場所、飲泉禁止でも飲めること、近々浴場の改修をすること、などなど、得がたい情報をいただきました。見かけだけで判断せず、声をかけてみるものですね。
 
 早速教えていただいた源泉地へ。ホテル玄関のさらに先、隣接の専門学校の道路向かいに小さな緑地があります。「湯免温泉発祥の地」の立て札とともに小さなほこら。【画像下左】案内板によると、ここにかつて源泉の守護神として住吉大明神が祭られていたのだそうです。左手隅に数段の階段。小ぶりの貯水タンクがあって源泉らしきものが流れ出ています。【画像下右】これだな。
 
 
    
 
 
 「飲用には適しません」の看板。しかし、先程の情報があるので口に含んでみると、おっ、これは確かに温泉。どう表現するのか分かりませんが、温泉の味。かすかに硫黄臭も。よく見るとバルブには漏斗とコップが結び付けてあります。「地元の人は昔から飲んでいる」という先程の話の通り。大量に持ち帰る人が現れたので、規制の意味合いで飲泉不可の看板を出したとか……。ここでも、温泉利用者の側のモラルが問われているわけですね。
 
 せっかくですからホテルのフロントで女将さん(?)にお話を伺いました。「温泉は内湯もあるのですよね」「はあ、ありますけど循環ですから……」。循環だから大したことないというニュアンス。ほお、ちゃんと分かっていらっしゃるのですね。「大衆浴場を改装されるのですか。噂を聞きましたよ」とさぐりを入れると、当惑された表情。あれれ、まだ企業秘密だったのでしょうか。「改装というほどのことではなくて、部分的な改修です。露天風呂も作ります」「もちろんかけ流しですよね」「はい、でもお湯の量が少ないので小さいお風呂です」。そうそう、小さい方がいいです。
 
 「次回、楽しみにしていますよ」「はあ、プレッシャーですね(笑)」。川棚温泉の小天狗の女将さんにお話を伺ったときと同じように、素人の私などがとやかく言うまでもなく、本業の方たちは温泉のことを十分分かっていらっしゃるわけですよ。当然ですけどね。大衆浴場が、豪華風指向の家族連れで利用できるようになるといいなあ。
 
 
 

 
 
〔大衆浴場のリニューアル〕
 
 
 
 
 数年ぶりに湯免温泉の大衆浴場に入湯しました。リニューアルの情報だけは入手していましたが、改めて現地を訪問するのは初めて。どんな風に変わったのでしょうか。駐車スペースから見ると、浴室の外観はきわめてシンプルな平屋。残念なことに、趣向を凝らしたかつての屋根の面影はありません。
 
 
    
 
 
 入口の場所は以前と同じ。【画像左】受付をはじめとした室内は、明るくこぎれいになっていますが、構造そのものには手が加えられていない模様。【画像右】浴室棟への移動もスッキリ。もっとも気になっていたのは浴槽。以前はアールのきいたひょうたん型が印象的でしたが、これは石造りの四角形に。浴槽内にあった湯口は浴槽の上から注ぐ方式に。ただし、掛け流しはそのまま。カランも最新式になって快適に使用できます。
 
 
 
 
 うさぎの湯? はあ、浴室棟の外壁に温泉の由来を記載した案内板【画像上】が新設されていましたが、ま、これについてのコメントは控えましょう。(笑)新たに家族湯が新設されています。ちょっと趣向を凝らしたお風呂のようです。以前、ホテルの女将さんが「小さなお風呂」とおっしゃっていたのは、これのことかもしれません。露天風呂もあるようです。気になりますね。次回はこれに挑戦してみましょう。(2010/02/04)



 
 
〔粋な貸切風呂〕
 
 
 
 
 気になっていた貸切風呂に入ることができました。完全予約制なので前日に電話して時間を指定。ただし50分以内。約束の時間よりかなり早く到着し、ダメもとで「まだダメですか」。お客さんのいないときはOKらしいのですが、先客があり定刻まで待つことに。休日などは結構来客が多いのかもしれません。
 

    

 
 
 のれんの奥に扉があって、その中が洗面台つきの小さい脱衣所。浴室はそんなに広いわけではありませんが、貸切で入るには十分贅沢な広さです。まず目に付くのが岩風呂風の浴槽。【画像上左】ふちが床と同じ高さのいわゆるバリアフリー。しっかり足を伸ばせる余裕の大きさ。もちろんかけ流し。壁面には最新の蛇口。床はなんと畳敷き。【画像上右】もちろん耐水仕様ですのでご心配なく。別府の某ホテルにも同様の畳敷きがありました。
 
 全面ガラスの外側は屋根のない露天。大衆浴場の男湯と女湯のちょうど中間で、裏の駐車スペースに突き出ている形。こちらには丸い浴槽。【画像下】中に入ると大量にお湯が溢れ出します。青空の白い雲を眺めながら爽快な入浴。むしろ外気の冷たい冬場がいいかもしれませんね。お湯はわずかに熱めの適温。くせのない泉質は大衆浴場のそれと同じでしょうか。
 
 
 
 
 これだけのお風呂を貸し切るとなると入浴料が気になるところです。1,500円+300円×人数。2人で利用すれば2,100円、1人1,050円の計算。豪華ホテルの大浴場などの同額に比べるとはるかに満足度は高いですよ。改修前に女将さんに伺った理想的な「小さいお風呂」というのがこれだったのですね。なるほど趣向が凝らされていてよくできています。お気に入りに追加しましょう。自宅のお風呂がこんなのだったらいいのになあ。(2010/10/04)