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2012(平成24)年度 |
シェーラー『知識形態と社会』(1926年) M. Scheler(1874-1928) Die Wissensformen und die Gesellschaft. 「哲学」に代表されるような理性認識は「歴史的に絶対不変のもの」を研究の対象にしている、と思われるかもしれません。しかし、シェーラーによれば、そういう「不変のもの」は「偶像(イドラ)」であり、素朴に前提されているにすぎません。理性認識の研究は、人間の知識の類型が歴史的社会的にどのように生成し発展するかという点を同時に研究しなければ虚しいものになります。哲学、倫理学の勉強を志す者として、シェーラーの「知識社会学」について考えてみましょう。 |
2010(平成22)年度 |
カント『人倫の形而上学』(1797年) 第2部 徳論の形而上学的基礎論 I. Kant(1724-1804) Metaphysik der Sitten. Zweiter Teil. Metaphysische Anfangsgruende der Tugendlehre. カントの倫理学と言えば、『道徳形而上学の基礎づけ』(1785年)や『実践理性批判』(1788年)などの理論的な著作が有名ですが、『人倫の形而上学』の徳論では、個別の具体的な「徳」が、区分の原則とともに叙述されています。「自殺」「嘘」「卑屈」などの悪徳のほか、「親切」「感謝」「友情」なども扱われます。改めて「徳」について考えてみましょう。 |
2008(平成20)年度 2007(平成19)年度 |
カント『人倫の形而上学』(1797年) 第1部 法論の形而上学的基礎論 I. Kant(1724-1804)
19世紀初頭のシュタイン・ハルデンベルクの改革以降、プロイセンは後進国ながらも近代化の道を歩み始めることになります。その改革運動を担ったのは、カントの弟子たち、いわゆるカント学派官僚と言われる人たちでした。前近代的な歴史的背景の中にありながらも、このような影響を及ぼしたカントの法哲学について考えてみたいと思います。 |
2005(平成17)年度 2004(平成16)年度 2003(平成15)年度 |
ヘーゲル『法の哲学』(1821年) G.W.F.Hegel(1770-1831) Grundlinien der Philosophie des Rechts. 19世紀初頭のシュタイン・ハルデンベルクの改革以降、プロイセンは後進国ながらも近代化の道を歩み始めることになります。その過程でベルリン大学が創設され、やがてそこにヘーゲルが招かれます。『法の哲学』は、このようなプロイセンの近代化の過程を目の当たりにして書かれた近代市民社会の哲学的分析と見ることができます。近代市民社会論の哲学的古典に触れることによって、近代市民社会のみならず、近代資本主義社会の成立とその特質についても考えてみたいと思います。 |
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カント『永遠平和のために』(カント全集第14巻) 岩波書店、2000年 |
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デューイ『哲学の改造』 岩波文庫、1968年 |
2007(平成19)年度 | ハーバーマス『公共性の構造転換』 未来社、2004年 |
2006(平成18)年度 | 『荒れ野の40年 ヴァイツゼッカー大統領演説全文―1985年5月8日―』 永井清彦訳、岩波ブックレットNo.55、1986年 |
2005(平成17)年度 | 難波田春夫『スミス・ヘーゲル・マルクス』 講談社学術文庫、1993年 |
2004(平成16)年度 | 伊豫谷登士翁『グローバリゼーションとは何か』 平凡社新書、2002年/藤原帰一『「正しい戦争」は本当にあるか』 ロッキング・オン、2003年 |
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プラトン『メノン』 岩波文庫、1994年/プラトン『饗宴』 岩波文庫、2008年/カント『道徳形而上学原論』 岩波文庫、1976年 |
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カント「世界市民という視点からみた普遍史の理念(1784年)」(中山元訳)、光文社、2007年 |
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ボーマン、ルッツ−バッハマン編『カントと永遠平和―世界市民という理念について』 未來社、2006年 |
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浜田義文「イマヌエル・カントとアダム・スミス」(浜田義文『カント倫理学の成立』 剄草書房、1981年、所収) |
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柳東植『韓国のキリスト教』(東洋叢書5)、東京大学出版会、1987年 |
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ケン・スミス『誰も教えてくれない聖書の読み方』(山形浩生訳)、晶文社、2001年 |