〔プジョー・ジャポンの顧客管理〕
 
【訂正依頼文書の郵送】
 
 
2001/08/27 
 プジョー・ジャポン(株)インフォメーションセンター 御中
 
 前略
 
  307の資料をお送りいただきありがとうございました。同封の通り、封筒の宛名が間違っておりますので、ご訂正下さいますようお願い申し上げます。私の妻は、「西野」ではなくて、私と同姓の「西田」です。
 
 先般、資料請求ハガキで確認した折に、記載に間違いはありませんでしたので、手を入れずそのまま返送いたしました。貴社の顧客管理はいったいどうなっているのでしょう。心細い限りです。
 
 日頃、顧客管理にはとくに留意されているものと存じますが、プジョー車を愛する者の一人として、老婆心ながら、お知らせいたします。
 
 今後も、貴社のご発展を心よりお祈り申し上げます。
 
草々 
 
 
 
 
【訂正依頼メールの送信】
 
 訂正をお願いしても、対応していただけなかった。そのままにしておいて、今後、ずっとプジョー・ジャポンから間違った宛名の郵便物やメールを受け取るのは不愉快だし、それ以上に、けしからん話だ。何とか訂正してもらう手だてはないものか。長期戦も想定しつつ、いくつかの戦略が脳裏に浮かんでいるものの、とりあえずは穏当なところから……。HAPPY NEW YEAR メールに記載してあるWebmaster宛に、メールを送ってみよう。さて、反応はあるのか。
 
 
2002/01/21 
 プジョー・ジャポン(株)インフォメーションセンター 御中
 
 初めまして。西田と申します。Bonne Annee!の年賀状、およびHAPPY NEW YEARメールをお送りいただきありがとうございます。プジョー車のオーナーの一人として、プジョー・ジャポンの顧客サービスの充実を大変うれしく思います。
 
 ところで、残念なことに、年賀状およびメールの宛名がどちらも間違っています。私の妻は「西野」ではなくて、私と同姓の「西田」です。どうかご訂正下さいますようお願いいたします。年賀状ハガキに記載のコード(?)は×××です。

 昨年8月初旬に、個人データの確認ハガキをいただき、間違いがなかったので、そのまま返送しましたが、8月下旬に、307の資料をお送りいただいた時点で、タックシールの宛名が間違っていました。折り返し、2001/08/27付の文書で、インフォメーションセンターに訂正のお願いをお送りしたにもかかわらず、何のご返答もないまま、またしても、間違った宛名の年賀状とメールを受け取ることになりました。
 
 貴社の顧客管理はいったいどうなっているのでしょう。日頃、顧客管理にはとくに留意されているものと存じますが、間違いを訂正できず、顧客の名前を正確に把握できないのは、客商売としては致命的です。顧客管理システムに欠陥があるのではないでしょうか。貴社の発展を望む者の一人として、情けない限りです。
 
 当方の宛名の訂正と合わせて、2001/08/27付の訂正依頼文書が貴社の内部でどういう扱いになったのかをお知らせ下さい。どうかよろしくお願いいたします。
 

 
 
 
【迅速な対応にメールの再送信】
 
 反応は思いのほか迅速だった。メールを送信して数時間後にはもう返信をいただいた。訂正済みのお知らせと合わせて、丁重なお詫びも。もちろん文責も明記されている。一流企業並みですよ、プジョー・ジャポン。合格点です。名前を間違えられて憤慨していた奥様に返信のメールを見せたところ、「もういいんじゃないの」。あっさりしてるなあ、ラテン系は。
 
 いくら派手なコマーシャルをして企業のイメージ・アップを図っていても、顧客のクレームへの対応にこそ、その企業の程度と生の姿が如実に現れる、と日頃から思っている私としては、もう少し探りを入れてみたい気持ちもある。返信メールの内容に勘違いもあることだし、ここはお礼も兼ねて、再度のメール送信。今度はどうだ。
 
 
2002/01/29 
 プジョー・ジャポン(株) 荒川さま
 
 こんにちは、西田です。先般、宛名訂正のお願いをしましたところ、迅速な対応をしていただきどうもありがとうございました。「プジョーはダメね」と憤慨していた当人(妻)も荒川さんのメールを読んで安心したようです。私としても、プジョー・ジャポンもまんざら捨てたものではないという印象を強くしました。
 
 今回の宛名間違いの件に関して、いくつか不明の点もあり、また、荒川さんが勘違いされている点もありますので、お礼と合わせて、さらにお尋ねさせていただきたいと思います。
 
 先般のメールと重なる部分もありますが、まず経緯の確認です。昨年8/6にインフォメーションセンターからダイレクトメールを受け取りました。住所氏名の変更があれば訂正するようにとの返信ハガキが同封されており、その時点で間違いはなかったので手を入れず、合わせて307の資料請求希望に○をつけて、翌8/7に返送しました。
 
 その後、8/25に307のパンフレットが届きましたが、この時点で宛名が「西野」に変わっていました。そこで8/27に、間違った宛名に訂正の赤を入れた上で封筒からタックシール部分を切り取り、訂正依頼の文書といっしょに同封して、インフォメーションセンター宛に郵送しました。
 
 荒川さんは、8/27のメール受信を確認できなかったと書かれていますが、この訂正依頼は、封書の郵便でお送りしているわけで、メールではありません。
 
 その後インフォメーションセンターからは何の連絡もなく、再び誤った宛名の年賀状と新年メールを受け取ることになりました。当方の訂正依頼の郵便は、インフォメーションセンターの担当者の目に触れなかったのでしょう。配達証明にすればよかったと悔やまれます。
 
 さて、いくつかお尋ねしたい点があります。
 
 1.当方の宛名が間違ってしまったのはなぜなのでしょうか。私自身は訂正の手を入れた覚えがないのですが、現時点で当該の返信ハガキを確認することはできますか。私自身が自分の名前を間違えたか、あるいはインフォメーションセンターの処理ミス、いずれの可能性も考えられます。
 
 2.インフォメーションセンターの郵便番号と住所が変わっています。どちらが正しいのですか。8月に受け取った封筒では、〒171-0022「池袋東口東急ビル6F」となっていますが、年賀状では、〒171-8791「池袋東口東急ビル3F」となっています。訂正依頼の郵便は前者の住所にお送りしました。担当者の目に触れなかったことと関係がありますか。
 
 3.インフォメーションセンターは本社とは別の場所ですよね。インフォメーションセンターにも社員の方が常駐して仕事をされているのでしょうか。メールの文面から拝察するに、荒川さん自身はインフォメーションセンターにいらっしゃるわけではないような気がします。
 
 4.いままでの私の経験からすると、プジョー・ジャポン本社にいらっしゃる方たちの対応は要領を得て申し分ないのですが、インフォメーションセンターのフリーダイヤルの方は対応がイマイチということが多々あります。今回の宛名間違いも、本社とは別のインフォメーションセンターがいい加減に処理したのだろう、と私は見ています。実際はどうだったのでしょうか。
 
 以上の諸点についてお知らせ下さいますようよろしくお願いいたします。
 
 プジョー・ジャポンは、やはり本社を通さないとダメだな、という印象を改めて強く持ちつつも、プジョー車および貴社のこれまで以上の発展を何より望んでいます。
 
 
 
 
【丁寧かつ詳細な回答メール】
 
  完璧だあ! 数日後、インフォメーションセンターから返信メールが届く。執拗すぎるかなと思った当方の問い合わせにも、丁寧かつ詳細にご説明、ご回答をいただいた。主な内容は次の通り。
 
 1.宛名間違いの原因について。顧客データ作成時に入力ミスがあった。当方の訂正依頼の郵便については「8月29日受領」の記録が残っていて、同日データは修正されている。年始の宛名間違いは、修正前のデータを誤って使用したことが原因だった。(ミスが重なっていたわけね。)
 2.2つの住所の存在について。昨年、東急ビルの6Fから3Fに引越し、その際に特定郵便番号を取得した。(まあこれは、予想通り。)
 3.インフォメーションセンターの体制について。本社とは別の場所にあっても、プジョー・ジャポンのスタッフが常駐し、業務委託はしていない。(ほお〜、なるほど。)
 4.いい加減に処理したのかについて。ミスを犯してしまったことは紛れもない事実で、「いい加減に処理した」と指摘を受けてもいたしかたない。(そうおっしゃると、もう何も言えません。)
 
 クレーム対応としては完璧でしょう。ミスを率直に認めた上でその原因を明らかにし、丁重にお詫びを述べて今後の対処に言及する、この姿勢は、クレーム対応の優れたモデルの1つと言うべきものです。インフォメーションセンターの荒川さん、タダモノではありません。ひるがえって、日頃、万一の場合にお詫びを申し上げなければならない立場にある我が身としては、他人事ではありません。勉強させていただきます。
 
 これほどのクレーム対応ができるのに、どうしてミスを重ねることになってしまったのでしょうね。むしろそのことの方が気になります。206がヒットして、急遽顧客管理を拡充することになり、そのドタバタの中でチェックが甘くなった、というところなのでしょうか。
 
 今後はもう大丈夫と思いたいところですが、老婆心ながら、プジョー車を愛する一人として厳しい愛の眼差しを忘れないようにしましょう。保護観察ってところですね。(笑) 誠意ある対応に感謝し、今回の件にはもう触れない旨、メールで返信する。我ながら、説教くさい文面でいやだなあと思いつつ……。
 
 
2002/02/05 
 プジョー・インフォメーションセンター 荒川さま
 
 こんにちは、西田です。当方の質問に、逐一ご丁寧にお答えいただきどうもありがとうございました。子細にご説明いただき、疑念も幾分解消されました。
 
 機械が必ず故障するように、人間は、もちろん私も含めて、必ずミスをします。ミスを防ぐ努力は大切ですが、むしろそれ以上に、ミスが起きたときの対処の仕方、その姿勢が重要だ、と常々思っています。
 
 その点で、荒川さんの姿勢は、敬服に値する立派なものだと思います。インフォメーションセンターはこの先どうなるのだろう、こんなことではいずれ顧客にそっぽを向かれるのに、と我が身のように案じておりましたが、荒川さんの姿勢があればおそらく大丈夫でしょう。
 
 データ入力後の再チェックは言うまでもありませんが、電話やメールと同様に、郵便物についても、必ず顧客宛に返信されることを今後ご検討下さい。大手に限らず、大抵の誠意ある企業では、手紙を出すと返事が来ますよ。「応答」は人間関係の基本です。郵便だからといって、知らん顔はイケマセン。
 
 大変失礼なものの言い方になっているのは重々承知しています。これもすべてプジョー・ジャポンの行く先を案じてのこととご理解下さい。今回の件についてはもうこれ以上何も申し上げません。誠意のある十分な対応をしていただいたと感謝しています。
 
 荒川さんの今後ますますのご活躍とプジョー・ジャポンのご発展をお祈り申し上げます。ご多忙中、再度のご返信をいただき本当にありがとうございました。では。
 
 
 
 
【プジョー・インフォメーションセンター訪問】
 
 あれ〜、プジョーのの字も見あたらないぞ。変だなあ。やはり最後は自分の目で確かめたい。プジョー・インフォメーションセンターは、いったいどんなところで仕事をしているのだろう。そう思って、プジョーの封筒の住所を頼りに、遠路はるばる現地を訪ねてみた。ところが、「池袋東口東急ビル」こそ見つけたものの、ビルの案内板には、3階にも6階にもプジョーの名前がないのだ。ビルの壁面はミラーガラスで、内部の様子も分からない。
 
 
  
 
 
 ビルの案内板にプジョーの名前を確認できたら、それで十分。その階まで上がってみるとか、直接担当者に会うとか、そういうことは一切考えていなかった。しかし、プジョーの名前がないとは思ってもみなかった。不審に思いつつビルの玄関を見ると、「社員証の提示のない方は立ち入りできません」のメッセージ。いったいどうなっているのだろう。
 
 返信をいただいたインフォメーションセンターの荒川さんは、はっきりと「業務委託はしておりません」と明言されていたのに、このビルは、全館とも情報管理会社(?)らしき社名の会社が独占している。クレーム隠しのMITSUBISHI同様、やはり自動車業界の人は信用しちゃいけないのか。プジョー・ジャポンよ、お前もか!
 
 さまざまな疑念が頭の中を駆け巡る。到底このまま引き返すわけにはいかない。意を決して玄関を入り、受付のお姉さんに尋ねてみた。「プジョーのインフォメーションセンターはこちらですか」「はいそうですが、どなたかお約束ですか」。ほほう、確かにこのビル内にインフォメーションセンターはあるのだ。それだけ確認できれば、もうよろしい。
 
 インフォメーションセンターとは言いつつ、対面的なface to faceの情報提供という発想はまったくないのですね。身内以外の目に触れることのない職場の雰囲気はどんなものなのでしょう。いい加減にやっているのじゃないですよね。結局、プジョー・インフォメーションセンターは大丈夫だという実地の確証を得ることはできなかったが、もうこれ以上の探求は止めておこう。私は、ストーカーじゃありませんからね。
 
 
 
【プジョー・ジャポン本社訪問】
 
 JR山手線の恵比寿で降り、大きな交差点の角を曲がると、ブルーのライオンマークはすぐ見つかった。ここまできたら、ものはついで。インフォメーションセンターだけでなく、プジョー・ジャポン本社にも行ってみた。もちろん現地さえ確認できればそれで満足、のつもりだったが、1階フロアがショールームになっている。Galerie PEUGEOT。照明に照らし出された206307が目を引く。OPEN HOURSの表示もあり、公開されているらしい。思い切って入ってみた。
 
 
 
 
 上質で高級感の漂う室内の雰囲気は、プジョー・ジャポンの目指すブランドイメージなのでしょうね。一番奥のカウンターにはプライドの高そうなお姉さん。もちろんトレンディー系。間がもたないので、二言三言、声を掛けたが、返事は至ってビジネスライク。「室内を撮影してもよろしいですか」「それはちょっと」。ここは市中のディーラーじゃなくて、プジョー・ジャポンの本社だぞ、という気位の高さは、むしろ好印象。
 
 もっとも、大きなスタッフバッグ、ジーンズに赤のコンバース、という私のいでたちが、招かれざる客になっていただけなのかもしれませんけどね。(笑)