![]()
「運転説明書」に従って、まず前端梁と従台車の下に木片を入れて動輪を浮かせる。連結器の解放テコなど、まだ細かい部品を取り付けていないので、作業はしやすい。手元にある木片を使ったが、運良く前後が水平になった。安定性もよい。しかし、持ち上げるのは、重い……。
![]()
エアーの供給に何を使うか。当面、身近にあるものを利用するしかない。自転車の手押し空気注ぎも有効らしいが、汗をかくほどの肉体労働になるらしい。手元にあるDC12V用の電動空気注ぎを使いたい。もっぱらキャンプ用で、自転車や海水浴の浮き袋に重宝している。中国製の超安物。
![]()
電源はどうしよう。残念ながら、持ち運びできる余分なバッテリーはない。キャンピングトレーラーの電源用バッテリーを利用しよう。トレーラーの外部収納にコンセントも増設してある。しかし、機関車は家の2階。延長コードが要るなあ。これも、トレーラー用のドラムコードを利用。もちろんDC12VとAC100Vはコンセントの形状が異なるので工夫が必要。こんなものを作ってみました。DC12Vの差し込みの先にAC100Vのコンセント。空気注ぎの差し込みをAC100V用に。これでドラムコードが使える。
2階の窓からドラムコードを垂らし、玄関先のトレーラーの外部収納のコンセントに接続。電源の準備はOK。次に、ボイラー排水管をエアーテストジョイントパイプに取り替え、空気注ぎに接続……。しかし、内径が違うので、空気注ぎのホースはそのままではパイプに接続できない。とりあえずゴム管で仲介してみるが、圧力に耐える強度はなさそう。一応これで準備完了。ドキドキしながらスイッチ・オン。
各種のバルブをすべて閉じ、圧力計の様子を見る。針がわずかに動き始め、徐々に圧力が上がる。でも、1キロ付近で停滞している感じ。逆転機を前進位置にして、かまわず加減弁を開けてみる。おおっ、動輪が回った。しかもかなりの勢いだ。あっという間に圧力が下がり、回転が止まる。物足りないが、それよりも、動いたこと自体に感激。再び圧力が上がるのを待って、逆転機を後進位置。ほんの少し加減弁を開けるだけで、動輪が逆回転。やったあ~。無意識にほおが緩む。
エアーの抜ける音がする。よく観察すると安全弁の先端からわずかにエアーが出ている。2つの安全弁とも同じ状態。圧力が1キロ付近で停滞しているのはこれが原因か。ペンチで先端を引くと、大きな音ともに勢いよくエアーが抜ける。閉じた状態で密閉していないということだなあ。しかし、いまはほっておいて、今後改めて検討しよう。
排気側の配管は未完成だが、ドンキーポンプにもエアーを送ってみる。カタカタと稼動する。ニニッ。汽笛はどうだ。力強さこそないが、復音笛らしい和音が聞こえる。ホホォ~。通風器弁を開けてみる。煙室内に共鳴する排気音。気分はもう出発進行だぜ~!!
パチーン。案の定、強度不足のゴム管が裂けてしまった。まあいいや。本番のエアーテストに向けて、いくつか課題も明らかになったことだし、それに、潤滑用のオイルを十分注油していないこともあって、今回の仮エアーテストは、これにて終了。
![]() |