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C11328 広島機関区
 
 
 
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 仮エアーテスト 2002/12/05
 
クリックして詳しい記録をご覧下さい。 動輪は回るのだろうか。バルブギヤの調整以来、とても気になっていた。組立の終盤、まだ外装の取付作業の途中だが、動輪が回るかどうか、とりあえず確かめてみることにした。仮のエアーテスト
 
 おおっ、回る回る!!! すぐさま家族全員に集合を掛け、どうだどうだ。素直に共感してくれる家族一同。「お父さん、すご〜い!」。ドンキーポンプもカタカタ動く。力強さこそないが汽笛の音もする。バンザーイ。胸のつかえが取れ、ひとまず安心。しかし、スチームオイルの給油が不十分なので、今回のテストはちょっとだけ。
 
 
 
 運搬ケージの作成 2003/01/15-02/08
 
クリックして詳しい記録をご覧下さい。 機関車の組立は一応完了したものの、さて、どうやって運搬するか。運搬はライブスチームの深刻な課題の1つ。運転会で拝見すると、皆さんそれぞれ専用の運搬ケージを自作されている。ここはひとつ私も。ヤザキのイレクターならキャンプ道具の作成などで経験もある。
 
 大まかなイメージ。キャスター付きだと移動には便利。でも、四隅で荷重を支えるには、中央がへたらないだけの強度が必要。強度を得るにはより複雑な構造も必要だろう。荷重は底面全体で受ける方がいい。そうすれば保管時の強度は問題にならない。保管の時間は移動の時間よりもはるかに長い。移動時は台車に乗せよう。ケージの構造はシンプルに。そして軽く。そうでなくてもライブスチームは重いのだ。
 
 
 
 接続レールと車止めの作成 2003/02/11-02/15
 
クリックして詳しい記録をご覧下さい。 運搬ケージはすでにできあがったものの、実はまだ使えない。というのも、機関車をどうやって中に入れるか、入れた機関車をどうやってケージの中で安定させるか、この2つの課題をクリアしなければならないからだ。
 
 前者については、接続レールを作成。機関車がレールにのったままケージに出入りできるようにした。後者については、X軸、Y軸、Z軸の各方向ごとに対策を考えることに。前後方向については、機関車のフロントの連結器を、車止めに固定した連結器に連結。左右方向については、機関車とケージの内側の隙間に発泡スチロール板を挟み込む。上下方向は……。自重で十分安定しているように思えるのだが……。
 
 
 
 乗用台車の組立 2003/02/19-02/21
 
クリックして詳しい記録をご覧下さい。 機関車の組立も一応完了。運搬ケージの準備もできた。しかし、まだ試運転というわけにはいかない。C11はタンク機関車。運転士の乗る乗用台車が必要なのだ。仮設の直線レールとともにすでに購入済みのキットを組み立てる。
 
 機関車本体に比べれば、それこそあっという間のできあがり。リビングに置いたレールで乗車体験。総延長3mを行ったり来たり。ブレーキもよく効くなあ。台車だけでも結構楽しい。「うれしそうね」と奥様。そりゃ、うれしいでしょ。(笑)
 
 
 
 機関車を階下へ移動 2003/02/22-02/23
 
クリックして詳しい記録をご覧下さい。 ついにそのときがきた。といっても、試運転ではない。おそらく試運転を迎えるための最大の難関。機関車を2階の出窓から1階の玄関に降ろすのだ。気軽に2階で組立を始めたものの、事の深刻さに気付いたのは組立完了間近だった。とても重い上に、ディテールのおかげで手を掛ける箇所もない。運搬ケージに入れ、人海戦術で慎重に降ろすしかない。出窓の機関車もこれで見納め。
 
 まず、機関車を出窓から床に降ろし、運搬ケージに入れる。入れた感じは、ほぼイメージ通り。ただ、接続レールはやはり改良が必要。もっと勾配を緩和しないと機関車が不安定になる。さあ、機関車の輸送大作戦。
 
 
 
 改良型接続レールの作成 2003/02/26-02/27

クリックして詳しい記録をご覧下さい。 何をそんなに急いで……。そうです。もうすぐなんです。待望の試運転が。機関車を玄関に移した時点で最大の難関はクリアできた。したがって、基本的にはいつでも試運転OK。同じ市内で安養寺庭園鉄道をお持ちの中村さんに、試運転のお願いのメールを送る。快諾。しかも次の日曜日。お、日にちがない。うれしい悲鳴。
 
 急遽、試作品で問題点が判明していた接続レールの改良型を作成。運搬ケージに出し入れするときに脱線したのでは、様にならない。すでに作成の経験もあり、悩むことなく一気に完成。全長66cm、レール幅を確保する100mmボルトは3本に。今度は比較的スムーズに通過できる。

 
 
 
 ブロアーキットの組立 2003/03/01
 
クリックして詳しい記録をご覧下さい。 昨年4月にC11キットといっしょに入荷して以来、ほとんど気にも留めていなかったブロアー。ボイラーに着火後、圧力がある程度上がって、蒸気による通風が可能になるまで、電動ファンで通風してやらなければならない。ライブスチームの必需品。
 
 完成品だとばかり思い込んでいた。いよいよあすは試運転という前夜、ブロアーの箱を開けて驚いた。組立が必要なのだ。あわてて夜なべ仕事。2時間余りで完成。ファンを頬に近づけると、心地よい風。さあ、試運転の準備はできたぞ。
 
 
 
 火入れ、昇圧、走行テスト 2003/03/02
 
クリックして詳しい記録をご覧下さい。 絶好の運転日和になった。やや緊張しつつ、車で10分ほどの安養寺庭園鉄道に向かう。オーナーの中村氏を初め、数名の方々に立ち会っていただいて、組立の完了した機関車の諸テスト、つまり実質上の試運転。どきどきだ。
 
 動いた!動いた!心配した水漏れ、蒸気漏れもない。やったあ〜。「もしうまく動いたら連絡するね」と言ってあった家族を呼ぶ。約束どおり、試運転の特別指定席は組立スペースを提供してくれたお嬢様に。試運転成功!! 
 
 えっ、この「どきどき試運転」はこれで終了? とんでもない。試運転はやっとこれから始まるのです。スケールモデルの宿命とも言うべき狭火室。石炭を燃やして安定した火床を作るには、かなりの熟練が要求されそう。ライブスチームの運転は奥深いのだ。
 
 
 
 『蒸気機関車運転焚火の秘訣』 2003/03/10
 
クリックして詳しい記録をご覧下さい。 走行テスト成功。これまで慎重な言い回しをしてきたが、これで晴れて機関車が完成したと言ってよいだろう。しかし、これで終わったわけではない。新たな課題に直面。そう、運転技術の習得。蒸気機関車の運転操作、とりわけ蒸気圧を維持するための石炭焚きと水位管理は微妙で難しいのだ。
 
 OSのキットには「運転説明書」が付いていて、一通りの解説とチェックリストが掲載されているが、結局「経験者の指導」が習得への最短距離ということらしい。さもありなん。それはそれとして、何か参考になる文献はないかなあ。東京出張の折に国立国会図書館で検索してみました。あるある。中でも、和田儀三郎『蒸気機関車運転焚火の秘訣』(交友社、昭和14年)などはタイトルからして心引かれる。借り出してざっと目を通してみました。
 
 
 
 焚火の訓練(其の一) 2003/03/19
 
クリックして詳しい記録をご覧下さい。 先般の試運転で、機関車は動くには動いたものの、先輩諸氏の支援があったからこそ。自分としてはまだまだ納得できない点が少なくない。石炭焚きもその1つ。試運転での反省を踏まえ、各種小物の使い勝手も確かめつつ、自分一人で挑戦してみることにした。
 
 わずかばかりの狭い庭に仮設レールを並べ、練習用の試験線を作る。総延長6m。屋外なので人目を引く。小学1年生の鉄道マニア、お隣りのヨウくんに見つかった。私としても最大限のサービス。何せこのご近所では唯一私の理解者(信奉者!)ですからね。
 
 
 
 賠償責任保険証券が届く 2003/03/27
 
詳しい記録はありません。 C11キットには、「ライブスチーム製品ご愛用者カード」と「個人賠償責任保険加入依頼書」が同封されていた。前者は、いわゆる製品アンケート。組立後、「内容」「品質」等、いずれも「よい」に○をして返送。後日、「OSLSC(OS LIVE STEAM CLUB)」の会員証と帽子が送られてきた。「どお〜だ、カッコイイだろう」と帽子をかぶって家族に自慢。
 
 後者は、万一のときの賠償保険。限度額1000万円、最初の保険料はOSがサービス。思わぬ事故がないともいえない。きめ細かいなあ。「消印の翌日より1年間」。自宅で石炭焚きの練習をした前日に投函。送られてきた証券の保険期間は3月19日の午後4時から。おいおい、午後4時にはもう後片づけをしていたぜ!
 
 
 
 作業台の作成 2003/03/29
 
クリックして詳しい記録をご覧下さい。 試運転の後、しばらくして機関車を点検すると、なんと従台車の車輪に赤サビが……。しっかり油を塗ったはずなのに……。(涙) 走行後のメンテナンスの重要性を痛感。そこで、点検整備用の作業台を作ってみました。
 
 もちろん専用の工作室などあるわけもなく、かといって再び機関車を2階の出窓に戻すつもりもありません。我が家で唯一スペースを確保できるリビングでの簡易組立式。必要に応じて設置し、要請があれば即座に撤去して原状回復。長さ1500mm、高さ600mm。カラーアングルと脚立を組み合わせただけのシンプル構造。でも、どうやって機関車をのせるのでしょう。ポイントはそこです。
 
 
 
 エアーコンプレッサーの購入、ハンドリフターの工夫 2003/04/04
 
クリックして詳しい記録をご覧下さい。 小型のエアーコンプレッサーを物色していました。仮エアーテストで使用したDC12Vの空気つぎはあくまで一時しのぎ。ナカトミ産業のACP-10NC。設定圧力8kg/cm2、吐出量52L/min、タンク容量10L、重量23kg。DIY商品として開発された一般家庭用。エアーテストは言うまでもなく、エアーダスターとして走行後の機関車の掃除にも活用したい。12,800円也。月々のお小遣いを工面して購入。(後日、9,700円のお店を発見!)
 
 前回紹介したハンドリフターはとても重宝。しかし問題がないわけではありません。ハンドリフターの荷台にはどうやって載せましょうか。わずか20cmの高さとはいえ、一人で機関車を載せようとすると苦労します。できれば楽にスマートに載せたい。
 
 
 
 焚火の訓練(其の二) 2003/04/07
 
クリックして詳しい記録をご覧下さい。 前回の運転練習で課題がすべて解決したわけではなかった。引き続き、自宅の庭で2回目の運転練習。この間に作業環境がかなり充実したのでそのチェックも。
 
 住宅地に安全弁の噴出音はやはりミスマッチですかね。汽笛の音も加わってギャラリーを集める結果となってしまった。「いい趣味ですねえ」「線路が短くないですか」「機関士だった親父に運転室に乗せてもらった」などの声。最後の片付けまで付き合ってくれたのは、お隣りのヨウくん。そのうち運転会で乗せてあげるからね。
 
 
 
 関門ライブスチームクラブ運転会デビュー 2003/04/13
 
クリックして詳しい記録をご覧下さい。 安養寺庭園鉄道で開催された関門ライブスチームクラブの運転会に、機関車持参で初参加。試運転以来、焚火の練習を繰り返したのも、この運転会が念頭にあったから。C11328の公開初披露。いろいろな方にご案内を差し上げました。もちろんお隣りのヨウくんにも。どうですか、乗った気分は。
 
 客扱いは初体験。私の担当は仮設線。本線を走る5インチの新幹線やハチロクに比べると、3.5インチのC11はかわいらしく見えるのでしょうか。小さい幼児たちに囲まれて大人気。乗客が後を断ちません。快調な走行にもかかわらず、ふう〜っ、疲れた。次は、OS法隆寺レイアウトのデビューかな。
 
 
 
 試運転から本運転へ

 運転会デビューを果たし、初めての客扱いも経験。もう試運転の段階は卒業したと考えるべきでしょうね。したがって、この「どきどきライブスチーム試運転」もこれで終了です。「購入記」「組立記」以来、お付き合いいただいた皆さま、どうもありがとうございました。今後は、「るんるんライブスチーム改造記」に引き継ぐことにいたします。
 
 ところで、資金源だったライブスチーム特別会計はどうなったのでしょう。実は、昨年度限りで、それまでの非常勤アルバイトを辞めました。こちらからお断りしました。リストラの嵐のご時世に仕事を辞めることもないだろう、という声もあります。アルバイトを継続して2両目のライブスチームを、という悪魔のささやきも聞こえます。
 
 でも、そうはいかないんです。そもそもの大義名分、つまり、懸案になっている学位論文を完成させたらそのお祝いとご褒美にライブスチームを、これがあるからです。お祝いとご褒美だけが先行している現状は、不自然でよくありません。できるだけ早急に適正な状態に改善することが望まれます。アルバイトに費やしていた時間とエネルギーは、本来の目的に傾注しましょう。
 
 さて、特別会計の通帳を見ると、まだ残高が。特別会計でありながら未執行が残るのはよろしくない。そんなお役所のような理屈が成り立つのかどうか分かりませんが、残金を全部はたいて思い切って購入しちゃいました。クラウンモデルの有蓋緩急車ワフ29500のキット。C11も一人では寂しいでしょう。大型のテンダー機と違って、C11ならワフ1両だけでも似合います。むしろ、私が子供の頃目にしていたのはそういう姿です。かくして新たなページが追加。「ワフ29500製作記」
 
 ざっと見た感じ、どうやら小川精機の組立キットとは訳が違います。組立に先立って加工も必要。ひょっとすると、私はすでに自作ライブスチーマーへの道を転がり始めているのかもしれません……。あな恐ろし。