〔乗用台車に安全装置の取付〕
 
岩手県営交通公園(盛岡市)
 
 
 安全装置の取付の前に一工程。自動連結器を取り付けた乗用台車を機関車に連結したところ、あれれ、連結器の高さにかなり差があることが判明。仮付けして試したときにはピッタリだと思ったのに……。(涙)安全上のことを考えると、できるだけ高さをそろえるに越したことはありません。
 
 
 
 
 乗用台車の連結器の工作をしていたちょうどそのころ、仕事の出張で盛岡に行く機会がありました。時間に余裕があったので、毎度のことながらウェブで静態保存の機関車の情報を検索したところ、岩手県営交通公園のC58239がヒット。盛岡駅からいわて銀河鉄道に乗って現地へ。到着して驚いたことに、機関車には客車と貨車が連結されています。客車は、私の記憶にある可部線のそれと同じあずき色のオハ35。貨車はワム80000。
 
 屋根付きということもあって、いずれも保存状態はきわめて良好。機関車の各種ロッドにはオイルがたっぷり。そのままでも動き出しそう。しかし、私の関心は、機関車よりもむしろ客車と貨車。懐かしいオハ35の室内、床下のディテール、残念ながら発電機は取り外されています。ワムのブレーキ装置、二段リンク。特にこの二段リンクはワフの工作で実物を確認できないままになっていました。
 
 公園を訪れた子ども連れのお母さんたちの怪訝な眼差しにめげることもなく、客車と貨車の床下のディテール撮影に没頭。いやあ、思わぬ資料収集ができましたよ。今後の工作にとても貴重な資料です。ん……、連結器の連結具合はどうなのでしょう。乗用台車の工作を思い出し、連結器をチェック。
 
 
    
 
 
 画像左の左側がC58、右側がオハ。画像右の左側がオハ、右側がワム。いずれもぴったり同じ高さというわけではなさそうです。この様子だとC58とワムを直接連結した場合、かなりの高低差になりそうです。そもそも炭水車や貨車は荷重次第で車高が変わります。実際には図面の数値通りというわけにはいきませんよね。要するに、誤差の幅が一定範囲内にあるかどうかが問題。多少のズレは当然。気にしなくてもいいか。
 
 
    
 
 
 出張から帰宅して作業を続行。連結器のボディ部分に3.0mmのアルミフラットバーを挟み込んで乗用台車の連結器の位置を下げました。【画像左】 こうすると、ほら、乗用台車の連結器が機関車の連結器とほぼ同じ位置になりました。【画像右】 微妙なズレは誤差の範囲ということにしましょう。で、一件落着。さて、本題の安全装置。
 
 

 鎖で連結するにしても、その鎖を機関車と乗用台車にどうやって固定しましょうか。まず、そのための金具の作成から。1.0mm真鍮板にけがきとガイド穴。残り物の真鍮板を使ったので、中央に穴が開いています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 切り出して、穴を拡幅。左が乗用台車用、右が機関車用。下側の取付ネジ穴の大きさが異なります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 パーツはこれだけ。金具は中央部分を45度折り曲げ。ステンレスの鎖。鎖を金具に取り付けるキーリング。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 機関車側。目立たない箇所で、しかも強度を確保できるということで、連結器のネジに取付。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 乗用台車側。強度を確保できるということで、ステップの金具に固定されているボルトに取付。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 鎖をつないで連結するとこんな具合。垂れ具合をにらみながら鎖の長さを決定。まあ、こんな感じかな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 万一連結器が外れた場合はこんな具合。一応強度的にも問題なさそう……。そうならないことを祈りましょう。鎖は乗用台車に常時取り付けておいて、運転走行の前後に機関車側を脱着します。この脱着が結構面倒。ワンタッチ方式が今後の課題かな。