素人の浅はかさ 人間には、水中から酸素を取り込むエラがありません。したがって、そのまま水中に潜ると肺呼吸ができなくて窒息します。そこで、知恵を働かせて、水中でも肺呼吸ができるような道具と技術を開発することになります。つまり、水中に潜るためには、水中呼吸装置のSCUBA(Self-Contained Underwater Breathing Apparatus)とそれを操作する技術、および諸々の知識が必要になるわけです。器材の方は、レンタルするなり購入するなりして調達できるにしても、技術や知識の方は、それなりの方から指導を受ける必要があるでしょう。独学の道もありますが、命懸けのリスクを負うことになりますので、賢明とはいえません。ダイビングに挑戦してみようかなと思ったとき、何となくこんなことをイメージしました。 ![]() 当地下関は、港町、海の町。近隣地域には、レジャー・ダイビングだけでなく、水中作業の職業ダイバーの方もいらっしゃいます。とりあえず電話帳で見つけた最寄りのダイビング・スクールに行ってお話を伺いました。学科と実習を修了すれば、1週間足らずでCカードがもらえる、とのこと。ふう〜ん。「じゃあ、お願いします」。ところが、「まだ寒いので、もう少し暖かくなってからでないと……」。なるほど、ごもっとも。てなわけで、ダイビング・スクールは先送りになりました。 なんか妙だな、という感じはしていました。ダイビングというとパディ(PADI)のCカード、というイメージだったのですが、そのお店の方の話には、パディのパの字もありません。いったいどうことなの? そもそもCカードはどういう仕組みで発行されているのでしょうか。ちゃんと調べてみた方がよさそうです。 |
Cカードを発行するダイビング指導組織 その後、近隣の複数のダイビング・スクールを訪問してそれぞれお話を伺いました。お手軽インターネットのサーチエンジンも活用して情報収集。その結果分かったことは……。 (1)潜水は特殊な専門的技術ですから、職業であれレジャーであれ、あるレベルの知識と技術が要求されます。素人が誰でも簡単に潜水できる、というものではありません。そこで、ダイビングのための、あるレベルの知識と技術を習得している証明として「Cカード」が発行されます。初心者レベルから指導者レベルまで、いくつかのレベルがあります。 (2)だれがCカードを発行するのでしょう。自動車運転免許証などのように、公の機関が発行しているわけではありません。Cカードを発行する組織は、PADIやNAUI、BSAC、NASDS、SSIなどのほか、日本国内だけで40以上もあるらしいです。それぞれの組織が、それぞれのノウハウに基づいて、独自の基準で発行しているわけです。Cカードは、むしろ、茶道や華道のお免状に似た性格をもっている、と言うこともできます。
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体験ダイビング ![]() ショップ選びにしても、そのショップがどの指導組織に所属しているかは言うまでもなく、どの程度のランクか、さらに、ツアー企画、ダイビング・スクール、器材の販売など、どの分野を得意としているのか、を見極める必要があります。体育会系のノリのショップもあれば、同好会風のところもあるようです。最後は、お店の方との相性、お付き合いですけどね。 ダイビングをするためには、Cカードを取得し、ウェット(あるいはドライ)スーツやマスク、フィンなどの軽器材、レギュレーターやBCD(Buoyancy Control Device [浮力調整装置])、ゲージなどの重器材を購入する、とばかり思い込んでいました。あるお店では、ドライスーツが是非とも必要と言われ、高額の出費を一度は覚悟しました。でも、器材一式を購入しなくても、Cカードを取得しなくても、ダイビングはできるんです。体験ダイビング。ズブの素人は、とりあえずこれでしょう。ひょっとすると、生涯に数ダイブ程度のつもりなら、これで十分かもしれません。 ダイビング=Cカードという図式は、間違いではありません。結局そういうことになるわけですが、器材等の購入費用、耳鼻科系の適性、現地(海外も含めて)までの旅費や時間、などなど、ダイビングを我がものとするためのハードルは低くはありません。よお〜く考えてから決めるのが賢明でしょうね。さあ、私はどうしましょう。 |