〔転轍装置の取付(その3)〕

 転轍機のリンクに引棒を取り付け、枕木に沿って延伸したい。引棒には市販の4φ真鍮パイプ(L=1000mm)を使う。主な課題は2つ。(1)真鍮パイプをどうやって枕木に支持するか、(2)延伸するパイプ同士をどうやって繋ぐか。

 (1)枕木にLアングルを固定してヒートンを取り付け、その穴にパイプを通すのはどうか。たまたまジャンクに内径4.1mmのヒートンがあった。手元にあるものからアイデアを広げるのはいつものやり方。
 (2)手元には、3.0mmのタップとダイス、3φの真鍮パイプがある。これはもう考えるまでもない。3φ真鍮パイプを雄ネジと雌ネジにして、ネジでパイプを繋げということだ。さて、それぞれうまくいくのか。

 お店を物色していて、15mm×30mm、厚さ2.0mmのアルミ不等辺アングルを見つけて入手。早速、穴位置などを考えて試作。枕木に固定するLアングルになりそうだ。枕木4本間隔でどうかな。量産加工のケガキ。事前に穴を開けておく。
 
 ノコで切り出す。手間がかかる。ふう〜。
 
 ヤスリで成形。右端が試作品。
 
 先端がボルト状になったヒートンがよかったのだが、ジャンクから出てきたのは木ネジ状のもの。まあ、相手は柔らかいアルミだし、少し小さめの穴にしてねじ込めば取り付けできるだろう、という見通しでしたが……
 
 ペンチで強くねじ込むと、ヒートンがねじ切れてしまった。ヒートンの真鍮も柔らかいのでした。(涙)でも、優しく扱うと大丈夫。無理矢理はいけませんね。
 
 ねじ込みの深さを加減して、穴のセンターが所定の位置になるように調整。
 
 とりあえず試行的に1箇所に取り付けて、真鍮パイプを通してみる。こんな感じ。
 
 スライドバーのパイプにもスッと入る。よし、真鍮パイプを支持する方法はこれでいこう。ちょっとニンマリ
 
 課題が1つ解決し、次はパイプの接続。最初に、リンクに繋がるスライドバーのステン丸棒との接続。最も押した位置で残りの部分を利用する【画像左】。ステン丸棒も真鍮パイプも、いずれも4φ。両者を5φのパイプに挿入すればいいだろう【画像右】。真鍮パイプ側はハンダ付け。脱着したいので、ステン丸棒側はネジ止め。M1.7mm六角ボルトがいいかな……。

   

 しかし、このネジ止めに大苦戦。さすがにステンレスは固い。しかも相手は丸棒の円弧。位置決め用の0.8mmドリルの先端が滑ってしまう。無理矢理力を入れるとドリルが折れた!あ〜あ、ガクッ(涙)

 深追いはせず、作戦変更。真鍮パイプ側をM1.7mm六角ネジで取り付けて脱着可能に。真鍮の加工は楽勝。
 
 ステン丸棒側をハンダ付け【画像白丸】。ステンレスのハンダ付けには、専用フラックッスが必要。手配しようと思ったところ、これまで使ってきたのをよく見ると、なんとステンレス用でした。ありゃ。
 
 クランクに繋がるスライドバーはこうなりました。脱着は右のL金具を外します。本当はここのネジを外したくなかった。ロックタイトを塗布したものの緩みやすい。今後の課題かな。
 
 残りの作業は真鍮パイプ同士の接続。タップは何種類か揃っているが、ダイスは3.0mmと6.0mmだけ。この3.0mmのダイスのお陰で作業方針はすぐ決定。4φパイプの内径が3φというのもありがたい。作業はルンルンで進むかと思いきや、考えさせられる場面にも直面。でもそれが面白い。

 最初に雄ネジから。3φ真鍮パイプをバイスに挟んでダイスを回します。バイスの締め方が足りないと空回り。しかし、真鍮パイプですから、強く締めつけるとつぶれます。つぶれるのを前提に作業しました。
 
 ダイスを使うのは久しぶり。うまく切れているかM3.0ナットを入れて確認。
 
 雄ネジを切ったパイプ。バイスにくわえた部分がつぶれているので、下側のようにカットします。
 
 4φのパイプに挿入してネジ止め。ネジの頭が突出しないようにM1.4mm皿ネジを使用。
 
 こんな具合に雄ネジが完成。
 
 続いて雌ネジの加工。3φパイプを短くカットし、4φのパイプに入れてハンダ付け。
 
 M3.0タップでネジ切りすれば雌ネジの完成。ただし、挿入した3φのパイプの内側に3.0mmのタップですから、ネジ山がどうなっているのか心配。確かにハンダが効いていない奥は、ネジ山が取れてしまいましたが、ハンダの効いた入口部分は大丈夫。なんとか使えそう。
 
 雄ネジと雌ネジを繋いでみましょう。
 
 雄ネジを雌ネジに入れてクルクル回すと……
 
 パイプが接続できました!しかし、喜んだのも束の間、実際にヒートンに通してみると、雄ネジ側の皿ネジが影響してスムーズに通らない。ヤスリで削って成形しても、皿ネジの凹みはなくならない。う〜む。
 
 思案の末、皿ネジはやめました。穴開けして真鍮線を入れ、ハンダ付けすることに【画像白丸】。
 
 余分なハンダを除けば、見た目は真鍮パイプのまま。これがいい。
 
 ヒートンもスムーズに通り、接続した箇所が分からないくらい。目印が必要。
 
 枕木にヒートンを取り付け、引棒を設置してみましょう。まず、スライドバーとの接続。
 
 整備場の一番端のヒートンからパイプを入れて、雌ネジの位置まで移動させてきます。
 
 クルクル回してパイプを接続。継目が分かりませんね。ウフフ!
 
 あとも同様にパイプをヒートンに通してクルクルネジ止めの繰り返し。延伸した引棒は全長4m弱。この間ならどこでも転轍機を遠隔操作できるわけです。やったあ〜。(笑)


引棒の延伸


遠隔で操作


定位!


反位!