〔国土交通省自動車燃料消費量調査〕
 
 
 ハガキの文面はこんな内容。地球環境への関心、CO2排出量の削減、とりわけ自動車の排出量の削減、そのための実態把握、燃費調査の実施、ということらしい。「地球環境」とか言われると、そういう環境問題って本当かなあと、いつも疑ってしまうのですが、それは置くとして、要するに国レベルで自動車の燃費調査をしているってことですね。まあ、協力しましょう。
 
 それにしても、どうして我が家のランクルなのでしょう。20年近く大切に乗っているものの、ディーゼルエンジンだし、燃費もよくないし、そういう情報を出させておいて、いずれ規制を強化して買い替えさせよう、という魂胆なのかもしれません。そんな国の思惑にはまるわけにはいきません。「車と奥さんはいまのままでいい」というのが私のポリシーです。詳しいことを聞いてみましょう。
 
 記載された問い合わせ窓口に電話。おそらく国土交通省内でしょうから、国家T種ですよね。しかも本省。さぞかし立派な担当者かと思いきや……。「どうして私の車なのですか」「無作為に選定しています」「「登録・検査の情報を基に」とあるので、実際には登録年度や燃料の軽油を限定した上で無作為に、ということではないのですか」「……」「当方のようなディーゼルの古い車を狙い撃ちにしているのではないですか」「……」
 
 「自動車の登録・検査は陸運事務所の県レベルですよね。どうして国交省にその情報があるのですか。私は、その情報をこのように使用することを許諾した覚えはありません。不当な目的外使用ではありませんか」「情報の使用許諾は得られているはずですが……、よくわかりません」。どうも要領を得ませんねえ。ハガキ記載のコード番号などを尋ねられるので、もちろん正確にお答えした上で、現住所と実名も教えて差し上げました。
 
 車検証の情報がどうして国交省に流れているのでしょう? 調べたところ、陸運事務所は旧称で、いまは「運輸支局」という名称らしいこと、自動車の検査や登録を扱うこの運輸支局は国土交通省の下部組織だということ、が判明しました。あらら、下部組織の情報が上部組織に流れることは当然のことですね。例によって、徴収したデータは「本調査以外の目的には一切使用いたしません」とも。後日、調査票と記入要領等が郵送されてくるらしいので、とりあえず、それを待ちましょう。
 
 
 
 
 窓口にあれこれ言ったので、調査対象から外されたかなと思っていました。もし、そうであればこんどは逆に、無作為の調査であるはずなのに恣意的に対象を選定していることになりますよね。「まだ、連絡がないのだけれど」と再度国土交通省の窓口に電話しようかと思い始めた頃、1ヵ月近く過ぎた8月末、再び国土交通省から、こんどは封書が届きました。
 
 
 
 
 封筒の中には用紙が2枚。「第3号様式」と書かれた厚紙の「ご協力のお願い」と赤色紙の「記入要領」。前者の一部に調査結果の記入欄があり、切り取って返信ハガキになるという趣向です。「最初にお読みください」には、調査対象の車両ナンバー、調査期間、調査票の返送などが書かれています。車両ナンバーはもちろん我が家のランクル。調査期間は9月1日(木)から9月21日(水)までの21日間。
 
 
 
 
 もう一方の赤色紙の「記入要領」には燃費の調査の方法が詳しく書かれています。要するに、初日に満タンにした上で最終日にもう一度満タンにし、この間のオドメーターの走行キロから燃費を計算してくださいということです。ま、給油の手間はありますが、大したことではありませんから、協力を惜しまないことにしましょう。しかし、ランクルの燃費、いったいどの程度なのでしょうかね。怖いので、日頃は考えないことにしています……。
 
 「記入要領」にはQ&Aもあります。最初に私が感じた思いは誰でも抱くようですね。こんな感じです。(抄録)
本当に国土交通省で行っている調査なの?
統計法に基づき政府が実施する一般統計調査として、国土交通省で毎月実施している統計調査です。[へえ〜っ、毎月やっているのですか。ご苦労さまです]

どうして私の車が調査にあたったの?
登録データを基に、地域別、車種別の区分ごとに全国の自動車からコンピュータにより無作為に抽出された車両に調査をお願いしています。

プライバシーは守られるの?
統計法により守られます。本調査の目的以外に使用することはありません。

などなど。なお、プライバシーの保護については、「記入要領」の冒頭では「調査票に記入された個々の内容につきましては、責任を持って秘密を厳守いたします。また、調査事項は統計的に電算処理いたしますので、取り締まりや徴税などの他の目的に使用することは絶対にございません」とも記載されています。
 
 「責任を持って秘密を厳守」は心強い限りですが、「取り締まりや徴税」には絶対に使用しませんというところは、ん??という感じですね。犯罪にからむ車両情報や税金のがれの車両が発覚することもあるはずです。そういうケースでは当事者はおそらく回答しませんから、あえてこれを書くということは、「絶対ない」と安心させて回答したところを摘発するというつもりかもしれません。
 
 国家が責任を持って「違法性」の秘密を厳守するというのは矛盾です。法治国家のあり方としてどうなのと思ってしまいます。「取り締まり」「徴税」なんて書かなきゃいいのにね。話がややこしくなります。
 
 で、結局どうなったのでしょう。指示通りに満タンにし、走行キロを記録して調査票に記入しました。ちなみにこんな結果です。(調査票通り)
 
1.自動車の主な用途 主にマイカーとして使用
 
2.調査期間中の燃料消費量 29.5リットル
 
3.調査開始時・終了時と調査期間中の走行キロ
 
 @最初の燃料給油日と走行メーター 9月1日 (ア)179103km
 
 A次の燃料給油日と走行メーター 9月21日 (イ)179302km
 
 B調査期間中の走行キロ (イ)−(ア) 199km
 
 調査票への記入はこれだけです。燃費の数値の記入欄はありません。でも計算すればすぐ分かりますよね。……。うぐっ。こんな程度なのかあ。(涙)しかし、ものは考えようです。調査期間中にキャンプはなく、トレーラーの牽引もありませんでした。もしトレーラー牽引の燃費なんてことになったら、こんなことじゃ済みませんからね。(汗)
 
 時代の流れとして、今後、燃料効率のよくない自動車が淘汰されていくのは目に見えています。我が家のランクルもすでに「重課対象自動車」として自動車税が一割増になっています。今回の調査結果も政策立案に影響することになるのでしょうが、時流に逆らうことによる多少の負担は覚悟の上ですから、もう少しこのランクルに乗り続けられるような柔軟な施策を希望してやみません。(2011/10/14)
 
 
よろしくお願いします。