工作のポイントは、パーツ作りよりも、そのパーツを作るためのジグ作りにある。これが以前のワフ製作で得た教訓です。難しい加工や同一物の量産の場合にはジグが必須。未熟な技術も知恵と工夫でカバー。知恵と工夫がものをいいます。そういう意味で、工作は手先ではなくて頭でするものです。
角材の所定の位置に溝をつけて妻板をはめ込むことにしましょう。しかし、ガタがないようにピッタリ、しかもしっかり取り付けるには、木材加工にかなりの精度が必要です。職人の大工さんなら、ノコとノミでホゾを切り出してホゾ穴にピッタリはめ込むことができるでしょう。残念ながら、私にはそういう技術はありません。たとえはまっても誤差が大きくてガタガタになるのがオチです。
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できるだけ精度の高い加工ができるようにジグを工夫しました。真鍮板の加工なら、これまでの経験からある程度の精度を出せます。デジタルノギスもあります。そこで、あらかじめ真鍮板を加工しておいて、これをガイドにして木材加工をすることにしました。そのジグがこれ。左は妻板加工用。右は竜骨の角材用。同一品を2枚作り、両面から部材をはさみ込んで切り出しのガイドにします。
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まず妻板から。床板に接する部分に角材をはめ込む切り欠きを作ります。板の両面にガイドの真鍮板をボルトとナットで取付。
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糸のこで大まかに切り抜いて、あとはヤスリ仕上げ。中目のヤスリが木工の仕上げにいい感じ。あらかじめガイドの真鍮板の断面に青ニスを塗っておくと、切削の加減がよく分かります。ガイドに触れると青ニスが落ちて金属面が出ます。
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加工済の中央の妻板2枚。
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続いて角材の加工。30mm×30mmの角材の3面に12mm幅の溝を掘ります。まず、角材をはさんでジグの取付。
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ジグの真鍮板の切り欠きをガイドにして、糸のことヤスリで溝を作ります。
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ボルトの穴を角材の中心線上にすれば、ジグの上下を逆にして同じ穴で反対側にも溝が作れます。
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最後に上の面の溝。これは簡単。ジグは必要ありません。ここに妻板をはめ込むわけです。
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ほらね、こんな具合。といっても、微調整は必要。削りすぎに注意してピッタリはまるまで根気よく。妻板を金槌でコンコンとたたくとピタッとはまります。まさに指物細工の世界です。中央の2枚の妻板はこの方法で取付。
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両端の妻板は角材の端にタッピングネジで取付。妻板切り出しの際のボルト穴をそのまま流用。いずれ最終的にはそれぞれ木工接着剤でしっかり接着するつもり。(まだつづく)
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