〔八幡川酒造〕
どれにしようかな。並べられた酒瓶を品定めしていてビックリ!1つの瓶のラベルのシルエットに見覚えがある。上腕が鉄腕アトムの前掛け姿。現在進行中の広島駅ビル建替工事の仮囲いを活用したHIROSHIMA CONNECTING WALL。殺風景な工事囲いを「魅せる仮囲い」にする企画。その第2弾の「広島の酒」に登場した杜氏のお一人だ。店内を見回すと、そのリーフレットが張り出されている。一気にテンションが上がった。
店員さんとリーフレットの話で盛り上がり、「店内を撮影してもいいですか」。車からカメラを持ち出して再び店内へ。そこでさらにビックリ。当の杜氏さんご本人が私の目の前でお出迎え。アイドルに出会ったファンの気持ち!
「リーフレットの写真はインパクトがありますね」「こんな写真を使われてしまいました」と本意ではなかったらしい。今年のお酒の出来ばえや「広島杜氏組合」のこと、八幡川酒造のこれまでの経緯なども教えていただきました。最後に「お酒買ってください」。もちろん「はい、もう買ってますよ」。杜氏さんといえば、気難しくて取っ付きにくいイメージでしたが、違いました。
広島駅南口のHIROSHIMA CONNECTING WALLでは、広島県にかかわる複数のテーマが展開され、しかも撤去されるのが惜しいほどの充実した内容。第2弾「広島の酒」では、広島の軟水で酒を造る技術を編み出した広島の酒の生みの親、三浦仙三郎の紹介のほか、県内の酒蔵一覧は言うまでもなく(これは酒造組合のリーフレットにもある)、これに加えて各酒蔵の杜氏さんの全身写真も紹介。もちろん八幡川酒造の鉄腕アトムも。
当事者個人の顔が見えるアピールがなかなかいい。リーフレットを作成した印刷会社を突き止めて話を伺った。発注はJR西日本。そこでJR西日本の担当者を飛び込みで訪問。追い返されても仕方ないと思っていたが、予想外の丁重な対応にちょっとビックリ。仮囲いのそれぞれの企画内容を工事終了後も印刷物で残してほしい旨、要望をお伝えしました。「今年度はもう予算がないので次年度以降リーフレットを印刷します」とのご回答。楽しみにお待ちしています。