〔バッテリー交換の詳細〕
 
8年経過……
 
 
 納車時のバッテリーはすでに廃番。同等品がよく分かりません。ウッドランドのお勧めに従って、ACデルコディープサイクルバッテリーを発注。ACデルコの名前は知っていました。牽引車のランクルのバッテリーがACデルコです。トヨタディーラーの勧めでこれにしました。「ちょっと値が張りますが、信頼性はバッチリです」。ディーゼルエンジンのランクルは24V仕様。22,000円のバッテリーが2個乗っています。あは。
 
 ランクルのバッテリーをACデルコに交換してすでに7年以上。心配になって車検のたびに「まだ大丈夫ですか?」。その都度、点検結果は問題なし。いまでも始動一発、電気系統も元気いっぱい。すぐれものだなあ。そういうわけで、ACデルコのお勧めをいただいたときには何ら迷いはありませんでした。でも、ディープサイクルって何? この際ですからちょっと調べてみましょう。
 
 いわゆる自動車のバッテリーは、エンジンをかけ、常時発電機を回しながら使用しています。もちろん始動時のセルモーターにも使いますが。つまり、充電しながら放電しているわけで、充放電の差がそんなに大きくありません。これに対してキャンピングトレーラーのバッテリーは、電源サイトでない限り、使用時は単に放電するだけ。つまり、帰宅して充電するまでの充放電の差が大きいのです。
 
 深い充放電を繰り返すので、ディープサイクル。そしてこのような用途に適したバッテリーがディープサイクルバッテリー。同様の目的で代表的なのがマリンエンジンの始動やバスフィッシングの電動モーターなど。気をつけてみると、このような用途はほかにもたくさんありますよね。なるほど。バッテリーはどれもみな同じと思っていましたが、用途によって種類が違うのですね。勉強になりました。
 
 さて、どんな梱包で届くのか楽しみでした。なにしろ重いですから、ことによると木枠が付いてくるのかも。しかし、そんな期待は消し飛んでしまいました。ダンボールのパッケージに送り状が貼り付けてあるだけ。【画像左】 あらら。届けていただいた宅配のおじさんが一言。「重い」。たしかに重い。中身を取り出そうにも手掛かりはなく、どうしようかとよく見ると、中にロープのハンドル。
 
 
    
 
 
 ハンドルを取り付けて、「ヨイショ」。これです。【画像右】 型番は「M27MF」。選定はウッドランドにお任せしました。最初のMはマリン用のM。27は規格のグループサイズ。最後のMFはメンテナンスフリー。端子には赤と黒のキャップ。バッテリーの充電状態を色で示す比重計も付いています。スペックシートによると、RC(リザーブキャパシティ)160分、CCA(コールドクランキングアンペア)550アンペア、720MCAなどの数値がありますが、詳しいことは分かりません。ちなみに送料、税込みで19,635円。
 
 ACデルコって、アメリカの自動車部品会社なんですね。創業1899年ですからもう100年以上の歴史。元はスパークプラグの会社。1927年に大西洋を横断したリンドバークの飛行機にも採用されたのだそうです。現在では、スパークプラグに限らず、世界中のあらゆるメーカーのあらゆるモデルに対応した信頼性の高い高品質の自動車部品を供給しているのだそうです。アメリカ製品も少しは見直さないといけないのですね。ところで、もしかすると、これもアメリカのグローバリズムの一環なのでしょうかね。
 
 

 交換のポイントは2つ。1つ目はバッテリーのサイズ。バッテリー設置箇所の床に木枠がありますので、サイズか違うと木枠を修正しなければいけません。デザイン上は新品の方がややスリムな印象。でも実際の大きさはほとんど変わりなさそう。ちなみに従来品の重さは30kg、新品は24kg。いずれにしても重い。
 
 
 
 
 
 
 
 


 スリムに見えて大きさが変わらないのは下端の突起のため。むしろこの部分だけみれば従来品より微妙に大きい。もうちょっとのところで木枠にはまりません。しかし、その差は数ミリ。う~む。床のネジ穴のことを考えると、数ミリ単位で木枠を移動するのは困難。木枠を削るかな……。
 
 
 
 
 
 
 
 


 乱暴とは思いつつ、バッテリー側をヤスリで削りました。ほんの数ミリ。バリを削り取る感じ。強度には関係ありません。これで木枠にピッタリ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 2つ目のポイントは端子。これは従来品。上からボルトをねじ込むタイプ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 こちらは新品。複数接続ができるように工夫されています。メインの太い端子に加えて蝶ネジ付きの端子も。もちろん蝶ネジで十分。マイナス側の接続は、ハイ、この通り。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 しかし、プラス側はそうはいきません。残念なことに、ケーブルの金具の穴が小さくて入りません。う~む。金具を取り替えるかな……。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 これもまた乱暴とは思いつつ、リーマーを使って金具の穴を拡幅。で、ハイ、この通り。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 端子のキャップは、おそらく保管時の保護のためでしょう。そのままではケーブルを接続できませんから。でもせっかくですから、端子のカバーにしましょう。切り欠きを作れば立派なカバーとして使えます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 左上に「2006 11 26」の日付テープを貼り、バンドで固定して交換作業は完了。この間、ほんの数時間。予想に反して手間要らず。100Vの接続および12V電源スイッチを入れて様子をチェック。目に見えて何かがよくなったわけではありませんが、安心感を手に入れました。
 
 
 
 
 
 
 
 


 バッテリーは粗大ゴミ。容量や重さの規定はなく、処理手数料1000円。いまさら大きいから……、って言われてもね。長い間ご苦労さまでした。