ロストワックス製のバネつり受け。これが四対。とてもいい感じに出来上がっているが、ロストワックスなのでどうしても湯口が残る。外側の円弧部分の突起がそれ。まずこれをヤスリで取り除く。
湯口を仕上げたところ。地味で根気のいる作業だが、仕上がるとそれなりに達成感がある。ついでに取付穴4つもあけておく。軸穴および取付穴にはポンチマークあり。ここまでは予備作業。
さて、図面にはシャフトを受ける軸穴の距離だけが記載されている。これだけ。バネつり受けの取付位置やネジ穴の位置についてはなにもない。図面を直接計測して取り付けても、軸穴の位置が指定通りになるとは限らない。しかも数値は10分の1ミリレベル。はて、どうしたものか。
こんなものを考えてみました。適当な板に直交する直線を引き、横線上の所定の位置に釘を打ちます。デジタルノギスをあらかじめ指定の120.8mmに開いておき、釘の位置を微調整。もちろん軸穴は、最初は釘の太さに。画像ではよく分かりませんが、軸穴に釘が立っています。チャンネルにけがいた軸箱守のセンターが、軸穴のセンターに一致するようチャンネルを重ねれば、取付位置が決定。どうでしょう。
位置さえ決まれば、後はバネつり受けの取付穴をチャンネルに写しあけるだけ。しかし、一度に全部あけると微妙にずれて面倒なことになる。最低2箇所ネジ止めすれば固定できるわけで、それ以外は後でまとめて。
バネつり受けをチャンネルに取付。四対の8箇所。最終的にはロックタイトを着けますが、とりあえず仮組み。さあ、どうなっているでしょう。ドキドキ。左右のチャンネルを重ね合わせてみると……。なんと4箇所とも左右の軸穴がピッタリ一致。もちろん軸穴の距離も指定の数値通り。やったぜ。しばし至福の時。やめられませんねえ〜。
ためしに1箇所だけ軸箱守を取り付けてみました。ほお、図面のイメージ通り。ウキウキ。しかし、作業はこれで終わったわけではない。まだ軸穴の加工が残っている。
軸穴は3.0mm。「下穴2.9mm、リーマーを通す」とあり、とりあえず2.9mmの穴あけ。いきなり大きくするのはリスクがあるので、まず2.4mm、それから2.9mm。異形の加工材をバイスに固定するのは難しい。取付穴をあける際にも散々苦労した。あとちょっとで貫通というところでドリルが食い込み、バイスから外れて悲惨な事態に。強く締めるとロストワックスが変形する。面倒で厄介。専用の固定ジグを作ろうかとも考えたが、だましだまし作業を終えた。もっとスマートにいかないものかなあ。
リーマー? 穴を広げるテーパーリーマーは知っているが、一定径のリーマーは未知の工具。最寄りのお店にないので、インターネット通販で購入。ほう、これがリーマーかあ。ドリルに比べるとかなり高額。100分の1ミリレベルの精度らしい。センターを外さないために、両側から2回に分けてドリルを使用したので、貫通穴としては必ずしも完璧ではない。珍しさもあって作業は面白い。
リーマーの威力はこの通り。何の抵抗もなく、かといってガタもなく、スッとシャフトが通る。すばらしい工具があるものだなあ。これでバネつり受けの取付は完了。バネつり受けのついた床下チャンネルの全貌は下の通り。画像右が車掌室デッキ側。