〔ピストン弁の固着(その1)〕
 
 
 
 小川精機株式会社 北田さま
 
 下関在住の西田と申します。OSLSC会員番号75-09です。直接連絡を差し上げるのは今回が初めてです。今後ともどうかよろしくお願いいたします。唐突で恐縮なのですが、ちょっと教えてください。
 
 当方のC11、運用開始から丸10年になります。ちょうど1年前の1月に当地の運転会に参加して以降、ずっと静態保存が続いていました。ときどき蒸気なしでゴロゴロ動かして油を回していましたが、多忙が重なってこのところほとんど放置状態でした。先般ゴロゴロしようと思ったところ、車輪が回らない状態になっていました。えいやーと力を加えたところ、動くようになりましたが、片側の加減リンクや心向棒が奇妙な動きをするようになりました。
 
 釣リンク腕VG-23を逆転軸VG-46に固定するセットスクリューS-M3×3が緩んでいる模様でしたので、新しいセットスクリューに交換して増し締めしましたが、このネジがうまく効きません。動かすと、やはり心向棒に大きな遊びができてしまいます。当初無理やり動かしたので、逆転軸にネジによる擦り傷ができてしまったような気もします。エアーテストしたところ、前進、後進とも動輪が半回転するだけで、それ以上回転しません。
 
 このような状況で、釣リンク腕VG-23を逆転軸VG-46に固定する効果的な方策はないでしょうか。もし何かご教示いただけることがありましたら、どうかよろしくお願いいたします。
 
 
 
 送信してすぐ返信をいただきました。VG-23の固定ネジはすべりキズがあると締まらない場合があるので、ヤスリで削って滑りにくい形状にする必要があるかもしれないとのこと。しかし、問題はその原因。「CY-15は鉄製なので凝結水が原因でサビが発生しCY-11に固着してCY-14が動かない状態になっている可能性があります。もしかすると、機関車を強く動かした瞬間、CY-16が押し引きされCY-14が動かないでCY-17がズレたかもしれません」。
 
 
   
 
 
 メンテナンスしないまま機関車を放置しておくと固着して動かなくなる、という話は聞いていました。う〜む。問題は釣リンク腕のネジの問題だけではなさそう。事態は深刻。ピストン弁の分解が必要なようです。しかし、分解するにしても、どこで作業すればいいのでしょうか。我が家の場合、機関車の問題以前にインフラの問題がさらに深刻。いったいどうしたらいいの?
 
 機関車を組み立てた長女の部屋は無理。機関車を階段で2階へ運び上げるなんて不可能ですからね。ときたま作業台を設置してメンテナンスをするリビングも不向き。いつ終わるともしれない作業では奥さまのご機嫌を損ねます。テレビも見られません。そうなると残るのは玄関。組立時にはパーツ置き場になっていました。いまは機関車の保管場所。ここしかありません。作業の前に、まず作業スペースの確保から。
 
 

 目下の玄関の状況。階段手前の黒被いが機関車の運搬ケージ。市内某所(大学の研究室)から自宅に戻っています。作業スペースはここしかありませんね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 既存の作用台は長すぎて玄関では使用できません。そこで新たに短い作業台用のレールを作成。要領は以前とまったく同じ。カラーアングルを組み合わせて強度を確保し、長いボルトで軌間を確保。問題は、この小スペースで機関車をうまく取り回せるのかどうかという点。
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 運搬ケージから作業台に機関車を移動。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 運搬ケージを外せば、それなりに作業スペースが確保できます。一応玄関なんですけど……。(^^;;
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 心配は機関車の転落。レールが短いだけにリスクも高い。カラーアングル付属のアングル材を利用して、後方に車止めを設置。これは常時固定。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 従台車の車輪があたるとこんな感じ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 前方の車止めは脱着方式とし、これもカラーアングル付属のアングル材を組み合わせて作成。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 機関車を作業台に乗せた後、前方からボルト・ナットで取り付けます。まあ、これで転落の危険は回避できそう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 機関車を取り回した結果、作業スペースとして利用できることが判明したので、作業場作りに本格着手。養生用のコンパネを床と壁に養生テープで設置。煤と油の汚れが必須ですからね。コンセントの切り欠きにご注目ください!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 機関車を定位置に。これなら作業できそうです。お客さんはビックリするでしょうけど。(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


  安心したところで根本的な問題が発覚! 小スペースに対応しようと最短の作業台を作成したところ、実は、弁装置を再調整するために機関車を前後させる必要があることに気づきました。この期に及んでなんとまあ! こりゃあダメです。このままでは前後の車止めに挟まれて機関車はまったく動きません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 すぐさま代替レールを作成。前作L=900に対して新作L=1200。半日で完成。しばらく工作から遠ざかっているので勘が鈍っていますね。最後にどんでんがえしもありつつ、とにかく分解作業の準備はできました。(つづく)


 
 
 
 
 
 
 
 
 
準備完了