防府市青少年科学館ソラール走行会

2011/03/06 山口・防府市
 
 
 
 
 2008年以来、静態保存が続いていたC11に運転会のチャンスが到来。防府市青少年科学館ソラールで企画展「昭和40年代の蒸気機関車」が開催され、1ヵ月間にわたって地元山口県を中心にした蒸気機関車の写真や映像などが展示されました。その関連イベントとして、会期の最終日にミニSL走行会。国鉄型スケールモデルの参加を、と声を掛けていただきました。
 
 午後から雨の天気予報にもかかわらず、当日は早朝からすでに怪しい空模様。午前中だけでもという当方の思いとは裏腹に、企画責任者の判断は「屋根の下でやりましょう」。屋外の仮設周回レイアウトの代わりに、施設の入口に向かう通路に直線レールを敷設することになりました。事前の問い合わせや実施の要望があったのだそうです。
 
 当方の思惑としては、乗用台車ホキの完成直前の試運転と、運搬ケージの使用テストも兼ねていました。とりわけ機関車と連結したときの安全鎖の脱着が課題の1つ。従来の手法を踏襲しますが、ホキの端梁には手摺があるので上から蝶ネジを締めることができなくなりました。そこで、下から蝶ネジ。【画像左白丸】脱着の作業性と連結状態を確認。【画像右】
 
 
    
 
 
 ホキ用の運搬ケージはメタルジョイントが1つだけですが、本体がC11のように重くないこともあって使い勝手は良好。移動中の車の中でも安定感があります。座板から固定用のステップを取り外し、デッキの先端に取り付ける作業も簡単にできます。もちろん片付けの際のケージへの収納、車体の固定も容易。なかなかいい方法だなあ、と自画自賛。
 
 運転開始前から雨が本降り。来館者もボチボチ。隣りの線路はガス焚きのスーパー6。これは常時運客OKですが、石炭焚きの当方は、客待ちの間に蒸気圧を維持するのに四苦八苦。というか、実際は圧力が上がったときだけ運客に参戦。しかし、数往復すると水位が低下。注水すると、今度は水温が低下、そして蒸気圧が低下。石炭を追加して圧力が上がるまで待機。これの繰り返し。短い直線の往復だけではどうも本領を発揮できません。
 
 午後の部の途中から通風に不具合。お昼休みに煙管の掃除をしたのにどうしたのかな。原因がつかめないまま、蒸気圧が回復できません。う〜む。煙管だけの問題でもなさそうです。火格子から下に落ちない大き目の燃えガラが火床にたくさん残っている模様。取り出そうとしてもうまくいきません。結局、蒸気圧が上がらないまま、早々に運客から離脱。石炭焚きは難しいですね。
 
 翌日、久々に機関車の後片付け。ところが、燃えガラが詰まって火格子が外れません。悪戦苦闘の末、下の灰箱側からつついてやっと外れました。完全に灰にならない燃えガラは厄介ですね。久々に機関車を子細に点検したところ、ネジやバルブの緩み、ディテール配管の塗装はがれなどを発見。とりわけ煙突内部と煙室内部の煤の附着が顕著。油で固まった煤が粘土状になっています。
 
 組立以来、乾電池などの特定部分のメンテナンスしか行っていなかったので、そろそろ全検が必要なのかもしれませんね。といっても、実車のようにバラバラにするわけにもいけませんから、気になったところのチェックだけでも改めて実施することにしましょう。しばらく鳴かず飛ばずだったライブスチームのページも新たなネタで更新できそうです。
 
 
会場に到着

 
車載したC11とホキ

 
エントランス通路に仮設線路

 
複線の往復運転

 
久々の運転でニンマリ

 
久々の後片づけも

 
 
完成間近のホキ800