転轍装置のLリンクの先端は旋回する。遠隔操作の引棒は直線運動。したがって、両者を連結するには工夫がいる。トングレールを動かすレバーでも同じ。小川精機のポイントでは、旋回するレバーと直線運動するトングレールの転轍棒の連結に長穴を利用している【下画像白丸】。転轍棒に固定されたネジがレバーの長穴をスライドするわけだ。しかもこの長穴の奥には押しバネが埋め込まれているようだ。このバネのおかげで、トングレールが左右に押しつけられる。バネが飛び出しそうで怖いので、まだ分解していない……
長穴方式は、見た目がシンプルで部品も少なく、加工もしやすい。でも、それでは当庭園鉄道には不向きだ。部品数が多くて加工が面倒、そういう方が面白い。長穴はやめよう。折角なので、Lリンクの先にもリンクを使いたい。Lリンクと引棒を棒状のリンクで連結するのはどうだろう。脳内シミュレーションではうまく動いた。こんなラフ・イメージ【下画像】。
必要な部品は、(1)棒リンク、(2)スライドバー、(3)パイプ付き床板。引棒の延伸工作はまた次へ先送り。今回の取付箇所はちょうど線路の継目箇所ということもあり、最後は現場での現物合わせになるのかな。この箇所が完成すると、メカニカルで見た目も楽しい転轍装置になりそうだ。
最初にスライドバーの製作。塗装しないのを前提に、バーは4.0mmステンレス丸棒。先端に棒状リンクに繋がる金具を取り付ける。まずその金具から。ジャンクから探し出した真鍮アングルを加工する。
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切り出す前に穴開けとネジ切りを済ませておく。
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ステンレス丸棒への取付穴には皿ビス用の座繰りもしておく。
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切り出してヤスリ仕上げ。
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次にステンレス丸棒の加工。端面にM2.0mmのネジ穴を開けたい。4.0mmの丸棒に2.0mmのネジ穴。どうすればいいのか。ドリルではなくて丸棒をボール盤にチャックして旋回させるとセンターが出る。この方法は、すでに逆転機の改造の際に挑戦済み。
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微妙にセンターがズレたかもしれない。でも今回は丸棒を回転させる訳ではないので、これでいいことにしよう。M2.0mmのタップを立てて丸棒加工完了。試作のつもりをそのまま使うのはよくあること。(笑)
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M2.0mmの皿ネジで取付。ネジはロックタイトで固定しました。スライドバーの完成。
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次は、スライドバーを保持する床板。2mmの真鍮板から切り出した床板に5.0mmの真鍮パイプ(内径4.0mm)をハンダ付けしたい。取付位置にパイプが安定するように、床板を傾斜させ、ネジで仮止めしたアルミのアングルで支持。アルミ素材はハンダ付けのジグとして重宝します。
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たっぷりのハンダを流す。裏側にも流れてほしかったが、十分とはいかなかった。もし外れたらまたそのとき考えましょう。
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スライドバーと棒リンクの高さの関係から、床板下のクリアランスが確保できないので、床板に直接ネジ切りしてボルトを固定することにした。床板の高さを調整するパイプを挟む。
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スライドバーを取り付けるとこんな感じ。
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もちろんなめらかにスライドします。実はパイプの内径を4.1mmに拡大しています。
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さて、最後に棒リンクの製作。強度を考えて2.0mm真鍮板を使用。上の穴あきアルミアングルは、両端の円弧をけがくためのジグ。
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切り出す前に穴開けとネジ切り。メモ書きしておかないと混乱します。
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切り出してヤスリ仕上げ。工作機械を使うともっとシャープに仕上がるのでしょうが、むしろこの手作り感がいいですね。自画自賛。小さなパーツに半日を費やしましたが、これを眺めながら、美味しいお酒で晩酌ができます。(笑)
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既存Lリンクのジョイント加工。長穴にする可能性も残して腕を5.0mm長くしていましたが、結局4.0mmの丸穴に。
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スライドバー、棒リンク、Lリンクの仮組み。ぞれぞれの重なり方が思案のしどころだった。二重パイプ構造にはせず、緩み止めナットだけで固定。可動する部分にステンレスのワッシャー。ある程度のあそび(ガタつき)が必要だが、その加減が難しい。
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