月ヶ瀬温泉

 
 「去年は中尊寺の金色堂に行ったけど、今年はどこに行きたい?」「月かな…」「ちょっと遠いなあ…。よし分かった、月に行こう。月ヶ瀬温泉に!」

 最近の移動はもっぱら公共交通機関。月ヶ瀬温泉のある加計方面なら三段峡行きのバスがある。一般道だけでなく高速道の便も。ただ、一般道は2時間に1便。高速道は1日に三段峡行き4便、帰り2便だけ。しかも高速バスは温泉のある「加計中央」を通らない。11:00の温泉開店と滞在時間などを考えながら時刻表とにらめっこ。う〜む、難しいなあ。

 思案の結果、行きは一般道の在来線、帰りは高速バス。高速バスの乗り場のある戸河内インター入口まではタクシーで移動。10数分程度なら料金は奮発できそうだ。温泉の近くにタクシー会社もある。戸河内インター入口には道の駅があり、お土産の買物もできる。よし、これでいこう……。しかし、当初の予定日にこの冬一番の寒気の予報。雪の日の移動は避けたい。お楽しみを1週間先送りして月ヶ瀬温泉を訪問。

 国道191号線は、飯室から太田川沿いに北上する。太田川の水量がいつもより多いかな。水がきれいで透明度が高く、水底まではっきり見える。太田川沿いには国道のほかに旧可部線の廃線跡が並行している。鉄橋やトンネル、場所によっては駅ホームの痕跡なども確認できる。さながら「旧可部線廃線跡バスツアー」だ。

 バスの車窓からは、安野駅の駅舎とキハ58を見ることができる。雨晒しで傷みの目立つキハ58は、解体・撤去の話もあるらしい。C11+オハ35、キハ23が現役だった世代としては複雑な思いが募る。しんみりしてきたところで「加計中央」に到着。目的地の温泉はバス停から徒歩すぐ。

 月ヶ瀬温泉に到着。受付で入湯料を払って、さあお風呂と思ったら、入浴の人数制限をしている。一度に入れるのは8人までらしい。受け取るロッカーキーで人数を管理。男湯はすぐ入れたが、奥さんはしばらく待たされたそうだ。確かに脱衣所も浴槽も広いわけではない。ビジネスホテルの浴場の感じかな。でも、そのおかげで、入ってしまえばゆったりできる。アルカリ泉質も好印象。久々の温泉。また入りたい!

 湯上がりに、食事処で奥さんとビールで「乾ぱあ〜い!」。自家用車を使わない最大のメリットはこのビール。「プハァ〜!」。極楽、極楽(笑)。お蕎麦と天丼をいただきました。「黒天丼」は名前や見た目とは裏腹に、美味しかった。

 温泉のある場所は、旧加計駅の跡地活用のようだ。中央には旧ホームの一部がモニュメント的に残されている【画像左】。見回しても、温泉の他には、公共集会所、鯛焼き屋さん程度かな。大部分は駐車場。地元のイベント広場なのでしょうね。最寄りのタクシー会社へ行くと1台待機中。そのまま戸河内インターへ。

  

 道の駅のお土産は、日本酒の「三段峡」【画像右】。以前、戸河内の川本酒造場で手に入れ、また呑みたいと思っていた。その際に「廃業するかも」と聞いていたので、その後どうなったのか気になっていた。道の駅の方のお話では、「まだ続けている」とのこと。お酒も手に入るようで一安心。

 高速バスは速い。あっという間に帰宅。ただし、トンネルばかりで太田川の流れや可部線廃線跡の風情はない。帰宅後知ったことだが、加計駅跡地にはキハ28の保存車両があるらしい。屋根付き保存で状態もいいようだ。これは是非見ておかなければ!月ヶ瀬温泉また行きたい。(2025/01/19)



〔続・月ヶ瀬温泉〕


 月ヶ瀬温泉を再訪。いい感じの泉質もさることながら、前回未確認だったキハ28が気になっていた。前回は路線バスだったが、今回は自家用車。高速道は使わず、下道でも30分余りで到着した。意外に近い。途中車も少なくストレスもない。機会あるごとに通ってもいいかな。

 さて、キハ28。駐車場から見回してもそれらしい姿は見えない。加計駅には、短い屋根の付いた客車用の留置線があった記憶があるので、その辺りかな。駐車場から太田川の上流側へ移動していると、残された線路を発見。先の方にそれらしい建物がある。あれに違いない。モーターカーの後ろに車両も見える。

  

 線路沿いに近づくと塀があって確認できなくなるが、反対側まで行くとキハ28 2394 がお出迎え!これかあ。柵が巡らされて近づくことはできない。屋根付きで保存状態はいいという情報だったが、やはりそれなりに経年劣化が進んでいる。建物自体も痛んでいるようだ。でもまあ実車にお目にかかれてよかった。

  

 自走できるという情報もあるが、どうなんでしょうか。モーターカーで引き出すのかな。むしろ私の関心は、その線路。直線の途中にポイントが1つあって分岐している。しかも手動の転轍機。これはわが家の庭園鉄道と基本的に同じレイアウトだ。かつて可部線で活躍した蒸気機関車 C11328動態保存中!その点では、庭園鉄道にも使命と役割があるのかも!?(2025/03/21)