〔レタリングの貼付〕
 
元の画像はこちら
 
 
 インレタの発注先は「くろま屋」http://hwbb.gyao.ne.jp/kuromaya-pc/)。HOゲージやNゲージ用のインレタ定番商品の製作元として模型業界では有名。ライブスチームのような大きいサイズのインレタも、1枚からオーダーで作成していただけます。実は以前、くろま屋さんにお会いしたことがあります。C11のナンバープレートの発注先を探していてくろま屋さんの情報を入手。東京出張の折、当時まだ都内にあった作業所を訪問したことがありました。「エッチングはやっていません」。そのときはそれきり。ワフのインレタをお願いすることになろうとは思ってもいませんでした。
 
 言葉だけの説明では意志が伝わりにくいので、発注のメールにワフの画像を添付し、上の画像のように必要なレタリングに印を付けました。「荷重5t」「自重10.8t」「ワフ」「29513」「換算1.4」「形式ワフ29500」、この6種類。これ以外は省略。12分の1のスケールであることを強調。念のため、当方の「ワフ製作記」のウェブアドレスも記載して具体的なイメージをもっていただけるようにしました。原稿も版下もすべて依頼。HOゲージ用のくろま屋既製品にワフ29500のインレタがあるのを確認していましたので、書体、レイアウトなど、そのまま12分の1に変更して原稿を作成していただくようお願いしました。
 
 同日、折り返し見積りのメール。内容は次の通り。
 
転写シート代(A4判、1枚)  4,200円
出力ネガフィルム(133線A4判)   1,837円
出力ネガフィルム手配料
525円
原稿製作代     1,050円
 合 計  7,612円
 
 
 早速、郵便振替で送金。数日後、入金確認のメール。「製作にしばらくお時間を」。10日余り経過した頃、「オーダーインレタ発送しました」とのメール。翌日、宅急便のBUSINESS LETTERが届きました。発注から2週間余り。10月の塗装作業の合間に発注したので、時間の余裕は十分ありました。ところで、29513の番号。これは言うまでもなく、ディテールの検証でお世話になったあんみつ坊主さん「汽車道楽の部屋」に掲載されているワフ29513。画像の転載まで快諾していただいたことに感謝の気持ちを込めて採用させていただきました。
 
 この種の包装を開けるときは、いつもドキドキ、ワクワク。大きめの封筒から最初に出てきたのは、くろま屋ロゴ入りの緑色のクリアホルダー。【画像左】 中には黒地に文字が抜かれたA4判のネガフィルム。【画像右】 ほお〜、さすがにライブスチーム用は模型店で目にするインレタより文字が大きいなあ。失敗することを前提にそれぞれ最低4つずつ、余白次第で数が増えるのは構わない、とお願いしていました。8つもあれば心配ありませんね。
 
 
    
 
 
 封筒の中にさらにもう1つ。ダンボールで丁寧に手作りされた収納ケース。こちらにご本尊様が……。(笑)周囲のガムテープにはテープをはがすための折り返しが3箇所。【画像左】 ムムッ、こやつできるな。私はこういう細かい気配りに弱いのですよ。ご本尊様を目にする前に評価ポイントが一気にアップ。さていよいよご開帳。中にはティッシュで優しく包まれたインレタのシート。【画像右】 シートの裏には保護紙がホッチキス止め。
 
 
    
 
 
 仕上がりを子細に観察。それぞれの書体は実車のそれに忠実。「ワフ」と「29513」、「荷重5t」と「自重10.8t」は一体でレイアウト。「換算1.4」には別の書体もあります。見慣れた方を採用しましょう。私にはこのような原稿を作る知識も技術もありません。原稿作成も含めてすべてお願いした甲斐がありました。迅速で丁寧なメール対応、梱包にも手を抜かない心配り、そしてこの仕上がりの技術力。くろま屋さん対する模型業界の評価の理由が分かります。
 
 
    
 

    

 
 
 さて、貼付作業。上からゴシゴシこすって転写、というイメージしかありませんが、どんな失敗例があるのでしょうか。そうならないために何に注意したらいいのでしょうか。鉄道模型やプラモデルの達人の方々のホームページを参照して情報を収集。要するに失敗は、(1)ずれる、(2)はがれる、の2点。そうならない対策がポイントのようです。
 
(1)ずれないようにするためには、切り出したインレタシートを最初にセロテープで固定しておけばいいのです。そうしておいて、ゴシゴシこすって転写するわけです。専用の転写ペンもあるらしいのですが、達人の中には、爪がいいとか、つま楊枝がいいとか、いろんなスタイルがありました。文字が大きい場合はどうしましょうかね。
 
(2)転写できたと思ってシートをめくったときに、まだ十分転写できずにはがれた部分がある場合、あわてずに元に戻してその部分を再度ゴシゴシ。そのためにも上のセロテープ止めが重要になるわけです。これらの点に注意して、いよいよインレタの転写に挑戦。
 
 


 まずは引戸の「ワフ29513」と「換算1.4」。心配だったのは「ワフ29513」が補強材と票挿との間にうまく入るのかという点。シートから切り出して置いてみるとなんとか大丈夫そう。実車でもギリギリの位置関係。「換算1.4」は2つの票挿の中間に。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 もちろん票挿は取り外して作業。塗装の際に識別できなくなるという失敗をやらかしたので、今回の取り外しは慎重に。ちゃんとLとRの袋に入れました。(^_^)v
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 ノウハウに従ってシートをセロテープ止め。位置決めを慎重に。ポイントは両者を同時に作業すること。一方だけを先にすると、その後が面倒なことになりそうです。転写には割箸を利用。できるだけ均等に力が加わった方がよさそうな気がして……。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 初挑戦のインレタ転写。黒地に白色文字のコントラストがとても印象的。ほお〜。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 次に「形式ワフ29500」。側板の右端です。実車画像を参考にして高さを位置決め。あらかじめ別のセロテープで基準ラインを作っておき、それに合わせてインレタシートをセロテープ止め。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 割箸で転写。うふふ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 最後に「荷重5t」と「自重10.8t」。両者の間隔を測定すると、実車のまさに12分の1。そのままいっしょに転写してくださいということのようです。なるほどね。これもあらかじめ別のセロテープで基準ラインを作っておき、それに合わせてインレタシートをセロテープ止め。テープのある部分とない部分で転写の圧力が微妙に異なるので慎重に。
 
 
 
 
 
 
 
 


 切り離さずに転写すれば平行になりますよね。引戸レールのネジは、レタリング済みの引戸を取り付けた後に塗装。逆側の側板にも同様にインレタを転写。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 さて、レタリングの貼付には、まだ難題が立ちはだかっています。転写しただけのインレタは簡単にはがれてしまいます。仕上げのコーティングが必要。達人方のご教示によると専用のスプレーがあるらしい。近所の模型店で探し出したのがこれ。水性の透明つや消し。なるほどね。ただし、吹きすぎると白濁するとのこと。しかし、透明なので加減が分かりません。う〜む。
 
 
 
 
 
 
 
 


 すでに塗装している車軸を実験台にして吹き加減を検証。たしかに吹きすぎると白濁します。あな恐ろし。ここで失敗するとすべてが台なしだあ。実験を繰り返した後、レタリング以外の部分にマスキングをして本番。万一の場合にも被害を最小限に。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 コーティング後の左側引戸。票挿を取り付けてネジ頭に塗装。コーティングはほとんど分かりません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 右の側板の前側。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 右の側板の後側。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 右側の引戸。戸袋のネジもすべて塗装し、これで10月以来のボディの塗装作業はすべて完了。走り装置もすでに塗装済みで組み立てるだけ。完成はもうすぐだぜ!