〔屋根の加工と塗装〕
 
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この質感を……
 
 
 ワフの画像を見ると、屋根の表面には一定幅の防水材が複数枚、数えると8枚、敷かれています。おそらく規格幅のロールがあるのでしょうね。軒だけでなく、霧除けにも。軒先はいかにも手作業という感じで不揃い。屋根に何かを貼り付けるにしても、この質感を出すにはいったい何を利用したらいいのでしょう。
 
 ザラザラ感の素材は比較的簡単に思い付きます。紙ヤスリです。しかし、どのくらいの番手がいいのでしょう。いつものお店、紙ヤスリの棚の前でじっくり検討。それらしいのを何種類かサンプルとして購入し、屋根に置いて実車画像と比較。う〜む。こんなところかなと選択したのが60番の布ヤスリ。【画像左】 ところが、いざ作業を始めようと追加購入したところ、同じ60番にもかかわらず微妙に感じが違います。よく見るとロット番号が別。ふ〜ん、ロットが違うと仕上がりが違うのですね。同じロットを確認して再購入。
 
 
    
 
 
 そのままではまさに布ヤスリですから、塗装を工夫して質感を近づけましょう。小片をカットして試験的にエナメルの黒つや消しを吹いてみます。しかし、ギラギラ感はなくなるものの、ヤスリ固有のギザギザ感は相変わらず。もっと滑らかにするにはどうしたらいいのでしょう。う〜む。塗装の下地処理は必要ないのかな、と考えたところでキラリと光明。プラサフです。塗装面を整えるのがプラサフ。うまく使えばギザギザ感を抑えることができるはずです。そこで、プラサフの上にエナメルの黒つや消し。ほお、これは落ち着いた感じで色合いもグッド。
 
 試行サンプルを3つ並べてみました。【画像右】 左が素材の布ヤスリそのまま。中央が黒つや消しを直接塗装。右がプラサフの上に黒つや消し。JPG画像では色合いや質感が伝わりませんが、3つが違うことはお分かりいただけますよね。結局、これまでの塗装手順と同様に、まずプラサフ、その上にエナメルの黒つや消しということに。プラサフの加減が難しそうですが、これはそのときに考えましょう。
 
 さらに難題。貼り付けには信頼性の高いバスコークを使います。しかし、屋根にはアールがあり、短冊状の布ヤスリを均等な荷重で密着させるには工夫が必要です。う〜む。アールの形状に合わせるのに固いものはダメ。柔らかいベルトのようなものがないかなあ。結局、こんなものを自作しました。【画像下】 
 
 
 
 
 食事中に目下の難題を奥さまに相談したところ、「いいものがあるわよ」。出てきたのは布ベルト。娘のバッグの手提げ部分の補修に使うはずだったとか。「もう使わないから」。このベルトの両端にオモリを取り付けて屋根に乗せ、布ヤスリを密着させます。均等に引っ張れるようにオモリの取付部分に木の丸棒を入れてあります。ライブスチーマーは裁縫もします。(笑) オモリは釣具店で。1個300g〜320g。全部で2kg近くなりますから、かなりの重量感。さあ、これでどおだあ。
 
 

 防錆効果を期待して、一応、表と裏にプラサフ。煙突上部の取付穴3.0mmを利用して吊り下げ。横に置くより吊り下げた方がスプレーがしやすですね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 車掌室部分の天井は室内の壁と同色の白。それ以外の荷物室、デッキの天井は黒にします。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 車掌室部分の天井にマスキング。黒塗装のためですが、今後の作業で傷や汚れが付かないように養生のつもり。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 選定した布ヤスリを短冊状にカット。実物通りに8枚貼り合わせようという趣向です。左右の両端は霧除け用。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 まずは霧除けから。屋根側にバスコークを塗って長方形のまま貼付。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 屋根のアールに沿って余分をカットすれば、霧除けの貼付完了。屋根の作業の目安に中心線を引いておきます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 さて、いよいよ貼付の本番。ヘラを使ってバスコークを均等に伸ばします。軒はあとで別途接着しますので、接着剤は不要。ポイントは、継ぎ目部分につけ過ぎないこと。表面がザラザラですから、はみ出ると拭き取りが厄介です。それにバスコークは塗料との相性が最悪。塗装がはがれてしまいます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 貼付は中央から両端へ。誤差が偏らないようにします。重石のベルトを乗せるとアールに沿って密着。どおだあ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 幸運にもベルト3本の幅が短冊の幅と同じでした。3本乗せるとかなりの重量。ただし、軒部分は要注意。布ヤスリは安易に手で曲げると折れて亀裂が入ります。重力でじんわり曲げましょう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 軒の接着。隙間にバスコークを詰めて目玉クリップ。余分は最後にカットします。バスコークには「24時間ほど放置」という記載がありますが、これでいくと8枚の屋根材に1週間余りかかることになります。そこまで待てません。半日でいいことにして作業を継続。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 端の霧除け部分は特に目立つ箇所。隙間がないか確認し、あやしいところは洗濯バサミ。これでやっと半分。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 出勤前と帰宅後の作業を繰り返すこと数日間。いよいよあと1枚を残すのみ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 霧除けと軒の余分をカットして、屋根材の貼付完了。手間と時間がかかります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 吊り下げの穴がなくなったので、やむを得ず横置きでプラサフ。厚みはこんなもんかな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 プラサフの上に黒塗装。天井の内側にも。広い面を均一に塗装するのは至難の技です。その上、エナメル塗料の吹きすぎは禁物。すぐ肉厚になります。十分乾燥させてから、屋根上設備の取付穴。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 通風器と取付足。足の取付は1.7mmのボルト。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 煙突上部。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 屋根こそもっとも目に触れる場所。ネジを取付前に塗装。左4本は通風器用の六角ボルト。右4本は煙突上部断熱板用のなべネジ。屋根材で屋根の厚みが増したので、なべネジは長さ4.0mmを6.0mmに変更。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 屋根材の上に取付。塗装したネジは上から入れるだけ。ネジ締めは内側から。屋根材の質感の違いがお分かりいただけますよね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 ボディに乗せるとこんな感じ。側板との質感の違いがポイントです。でも、こんな色合いじゃなくて、本当は黒色なんですけどね。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
車両本体の塗装完了!