1984年3月、日本ボディビル連盟公認指導員3級の認定を受けました。その後、2000年4月、さらに公認指導員2級の認定を受けました。このページでは、日本ボディビル連盟公認指導員の認定の仕組みや講習会の様子などについて、概略を簡単にご紹介しています。ボディビルの正しい理解への一助になれば幸いです。私自身は、コンテストビルダーではありませんが、健康の維持増進のために、学生時代からウエイトトレーニングを継続しています。
3級の講習会のときもそうでしたが、終日会場にカンヅメにされるので、講習はかなりハードです。2級は、まる2日間連続のスケジュール。でも、私はすでに3級の認定を受けていたので、新たに2級を受講する人の半分、1日だけで済みました。1.認定資格
日本ボディビル連盟が認定する資格には、1級と2級があります。現在、新たな3級の認定はありません。1級の認定では、2級の認定後、3年以上の指導歴があるか、または、連盟によって一定以上の競技歴および競技水準に達していると認めらることが必要です。認定講習会の「専門科目(B群)」を所定時間数受講し、認定試験に合格しなければなりません。
2級の認定では、認定講習会の「基礎科目(A群)」を所定時間数受講し、検定試験に合格しなければなりません。
2.認定講習会の受講資格
日本ボディビル連盟に加盟するクラブやジムに所属し、20歳以上で、3年以上の実技経験があること。
3.認定試験の合否
認定試験では、レポートを提出し、合否の判定を受けます。
合格点に満たない科目が4科目以上ある場合は、再度認定講習会を受講し、認定試験を受けます。
合格点に満たない科目が3科目以下の場合は、それぞれの科目ごとに、再度レポートを提出し、合否の判定を受けます。再提出したレポートが合格点に満たない場合は、その科目のみ、再度認定講習会を受講し、認定試験を受けます。
4.登録の実施
認定試験の合格者には、「JBBF公認指導員」の登録資格が与えられ、登録者には、「JBBF公認指導員」の名称の使用が許可されます。
資格の更新には、5年ごとに、新知識を習得する補講講習会(「専門科目(B群)」の所定科目)を受講することが必要です。
5.認定講習会の科目内容専門科目(B群):ボディビルの指導資格として独自性の高い科目
B1 オリンピック競技としてのボディビルの在り方(A・B共通) B2 ボディビル競技の実際(1)―競技運営について― ボディビル競技の実際(2)―ドーピングテストの実際― ボディビル競技の実際(3)―審査方法について― B3 サプリメントについて B4 ウエイトコントロールの理論 B5 アンチドーピングについて B6 新しいトレーニング理論
基礎科目(A群):他の指導資格と互換性のある科目
A1 オリンピック競技としてのボディビルの在り方(A・B共通) A2 トレーニングの生理学 A3 バイオメカニズム A4 スポーツ栄養学 A5 レジスタンストレーニングの理論 A6 スポーツ傷害のメカニズム A7 テーピング(実習) A8 救急法(実習) A9 ウエイトトレーニングのスポーツ選手への適応 A10 エアロビックトレーニングの理論 A11 メディカルチェックの実際 A12 成長期および中高年のトレーニング
受講者は、見るからにムキムキのお兄さんたちがほとんど。比較的前の方の席に着いたが、それでも、前列の方の肩幅が広くて、講師がよく見えない。中には女性の姿も。挨拶などは体育会系のノリ。講義の最初と最後には、「起立」「礼」。
受講者の関心はとても強い。講義の最中に「質問!」の声が出る。講師は、その都度丁寧に回答する。最新の研究にまで説明が及び、理解が深まる。講義が終了すると、講師の回りには、質問者の輪。「講師の休憩時間が取れなくなるので、質問は講義中に」というお触れが出た。大学の授業もこんなだったらなあ……。私はもっぱら、かつてコンテストビルダーだった東京大学の石井直方教授の授業を受けました。「A3 バイオメカニズム」「A5 レジスタンストレーニングの理論」「A12 成長期および中高年のトレーニング」などなど。講習後の閉講式では、日本ボディビル連盟の玉利齊会長から、個人個人に直々に修了証書をいただいた。握手も。疲れはしましたが、それなりに達成感もあり、勉強したなあ、という印象。
「JBBF公認指導員」の名称の使用が許可されるわけですが、いったいどういうふうに使用しましょうか。もちろんトレーニングジムを開設するわけではありません。「ボディビルの指導もできる哲学・倫理学担当の大学教員」あるいは「哲学・倫理学も担当できるボディビルの公認指導員」ってのはどうでしょう。セールスポイントになりませんかね。(笑)
日本ボディビル連盟から、定期的に公認指導員の認定証が発行されます。3級だった頃は毎年、2級になってからは2年ごと。級による違いではなく、連盟のシステムの変更です。もちろんその都度「指導員登録料」を納入するわけですが、ちなみに公認指導員は、1級、2級、3級を問わず、2年間で一律5,000円。
従来の認定証は、名刺サイズの厚紙にラミネート加工をしただけのものでしたが、2004年度からバーコード付きのカードになりました。登録料は2年ごとですが、カードの有効期限は4年間。「但し登録料を規程通り納めた場合に限る」という条件付き。ごもっとも。公認審査員の認定証と共用にして、バーコードで効率的な管理をするのだそうです。
新カードの裏面に「JBBFボディビル行動規範」が箇条書きにされています。(1)社会に寄与するボディビルの発展、(2)体と心の健全な発達と調和、(3)ルールとマナーの尊重、(4)組織との協調性のある行動、(5)仲間との友情と連帯。ボディビルダーには友情が大切なんですね。(^o^)
拝啓 いつも大変お世話になっています。この度2月9日から11日の3日間、九州福岡県小倉にてJBBF公認指導員講習会を開催する運びとなりました。 ここ数年九州・四国・中国方面にてJBBF公認指導員講習会が開催されていないので、指導員資格更新(5年に1回受講)・1級資格・2級資格取得のため、開催して欲しいとの要望が多くありましたので企画致しました。 しかし、指導員資格5年更新期限の受講者が大変少ないので締切を1/19から1/29(火)へ変更延期致しました。 最新のトレーニング技術の紹介もありますので是非とも奮っての受講を御願いして戴きたく御願い申し上げます。申込書はJBBF・ホームページに掲載されておりますが、電話での申し込みも受け付けます。 不明な点は事務局までお問い合わせ下さい。何卒、宜しくお願い申し上げます。 敬具
平成20年1月23日
社団法人 日本ボディビル連盟(公印省略)
事務局長 小西康道 |
JBBF公認指導員を名乗るには、毎年、指導員登録料を支払い、5年ごとに補講講習会(新知識の取得)を受講しなくてはなりません。これまで登録料は払い続けていましたが、講習会は不参加。だって、そのためにわざわざ数日間東京へ行くというのは、地方都市在住の身にとって現実的ではありませんからね。しかし、それでも特にお咎めはありませんでした。
九州の小倉で講習会を開催するので参加してください、というはがきが届きました。「5年更新期限の受講者が大変少ない」ので、申込締切を延期しますという内容。こりゃ、私のことだぜ。最初の資格認定の講習会は小倉で受講しました。今回、また小倉で開催となると、地理的なハンディを口実にすることはできません。講習会募集要項(→こちら)によると、平成20年2月10日(日)・11日(月)の2日間。補講受講料10,000円、テキスト代3,000円。う〜む。
2日間の缶詰はキツイな。それに費用もツライ。勉強は嫌いではありませんが、ジムの経営やトレーニングの指導をしているわけでもなく、ただ肩書だけの「公認指導員」。初対面の人に自己紹介のツカミで使うのが関の山。実態のない肩書のための負担をどう考えるかですね。資格を取得したときに比べると、我が家の状況は様変わりしています。経費の削減は、いまや企業や公共団体だけの問題ではありません。
講習会は不参加。ということは、資格更新なし。同時に今後の登録料の支払いもなし。多少未練はありますが、ここは決断。「元公認指導員」もやめておきましょう。当方のホームページのプロフィールからも削除。てなわけで、2008年3月31日を以ってJBBF公認指導員はおしまいです。しかし、日常の生活が変わるわけではありません。週3日のトレーニングはこれまで通り今後も続けます。これは肩書よりも大事ですからね。