〔ブレーキ装置の取付(その2)〕
 
 
 
 鉄道史資料保存会編『国鉄貨車明細図集』の図面を見ると、二軸貨車のブレーキ装置について一応の構造を理解することはできます。でも、やはり現物を見たい。2006年9月、たまたま出張で訪れた盛岡市で、岩手県営交通公園に保存されたワム80000の床下を撮影していました。いつか必要になるときが来るぞ。やっとそのときが来ました。
 
 
    
 
 
 制輪子は床下のチャンネルに吊るされています。また、左右の制輪子は平板のブレーキ梁で結合されています。さらに前後一対のブレーキ梁がブレーキてこを介してブーメラン形のブレーキ棒で結合されています。結構複雑。実際に動くようにすると面白そうです。しかし、もはや塗装済み、組立済みのワフへの後付作業ですから思うようにはなりません。残念ながら、今回のブレーキ装置はダミーです。
 
 床下への追加加工は、車体の天地を逆にした状態で、基本的に上下方向の穴あけ、タップ立てのみ。それも必要最低限でできるだけシンプルに。そうなると、中央部分へのブレーキてこの取付は諦めざるをえません。でも、車軸上に円弧を描いたブレーキ棒は魅力的です。いずれにせよ前後のブレーキ梁を連結する必要がありますから、全体の構造を簡略化するにしても、このブレーキ棒は再現したいものです。
 
 車軸前後のチャンネルが車輪から等距離にないことは、組立時から気付いていました。床下のことだし気にすることはない、と思っていましたが、ブレーキ装置の取付に際してこのことが厄介な問題になりました。チャンネルの向きも、同方向ではなくて、向かい合わせがよかったようです。クラウンモデルの図面通りにしたのになあ。いまさら言っても始まりません。対策を考えましょう。
 
 制輪子吊の傾きが前後対称になるためには、制輪子吊受の位置が車輪から等距離でなくてはなりません。その位置にチャンネルがなくても、そこに制輪子を吊るす必要があります。制輪子吊受の形状を工夫するしかないでしょう。しかも4種類。やれやれ。というわけで、とりあえずその制輪子吊受の作成に取り掛かりましょう。
 
 

 1.0mm真鍮板にケガキ。この時点で穴あけも。制輪子吊を受ける箇所に3.0mmパイプを使用するのでその穴。また、チャンネルへの取付用に1.6mmの穴を2つ。これをチャンネル側に移し開けて2.0mmのタップを立てます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 切り出してヤスリ仕上げ。ところが、ここまで作業したところでケガキのミスが判明。ヒイ〜ッ。最初からやり直し。(涙) しばらく工作しないとカンが鈍ってしまいますね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 再度切り出してヤスリ仕上げした真鍮板を曲げ加工。バイスに挟み、厚いアルミチャンネルをあてがって、エイヤー。角を丸く仕上げるとそれらしいパーツに見えてきます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 パイプの取付で一工夫。1つずつハンダ付けすると、真鍮板に直交させるのが至難のワザ。2つの穴に1本のパイプを通せば、理論的には直交しますよね。スペーサーのアルミ片を挟んで一対で固定。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 ハンダ付けするとこうなります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 中央でカット。短くてもパイプは真鍮板に直交しているはず。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 パイプの長さを5.0mmにしたいので、片側を2.0mmまでヤスリがけ。穴をあけた2.0mmの平板を置き、これをガイドにしてヤスリがけすると2.0mmになります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 制輪子吊受の出来上がり。それなりに精巧な部品という感じでグッド。現物合わせで四対作成。しかし、チャンネルへの取付穴がパイプと干渉するものがあることが判明。で、急遽内側に下穴を追加。う〜ん、先が読めていないなあ。反省。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
手作りという感じ!